感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
176
子どもたちだけになると、好奇心は自然と湧いてくるもの。大人たちが少しだけ出掛けただけなのに、一瞬で開放感に満たされた世界が広がっていく。あの頃を思い出すと、なぜあんなにワクワクしてドキドキしたのでしょう。どこまでが現実でどこまでが夢物語なのか、その境界線が分からなくなるほどのスリリングな体験を描く。早く早く!サイコロをふって。大変なことになっちゃうよ。部屋の中なのに雨が降ってきたら、みんな慌てるでしょう。今開いている本の世界が、目の前で現実になってしまったら。ジュマンジが落ちていたら、あなたは拾いますか。2023/03/26
KAZOO
154
昔映画で実写版を見て楽しかった覚えがあります。この本の絵のほうがモノクロで見ていて何か不気味な感じがします。子ども向きというよりもヤングアダルト向きかもしれません。映画よりも説明が少ない分、かえって想像力が高められる気がします。2016/03/30
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
85
1982年のコールデコット賞に輝いた作品で、オールズバーグ随一と言っても過言ではないエンターテインメント。映画化もされていますね。すごろくのような謎のボードゲーム「ジュマンジ」は、ゴールインするまでの間ゲームの設定であるジャングルが目の前に出現します。ライオン、サル、ヘビ……部屋の中にスコールまで降って、まさにサバイバル状態。パニック映画のようなストーリーに対して、モノトーンで描かれる精密画が不気味な浮遊感を醸し出しています。ラストシーンで続編『ザスーラ』へのリンクが示唆されているのは上手いな~。2015/03/07
♪みどりpiyopiyo♪
60
「よくお聞きなさいね」ママがいいました。「パパとママはこれからオペラを見にいって、そのあとでお客さまを何人かお連れします。だから部屋をちらかしちゃだめよ」 ■ドキドキ不思議なお話を読みました。お留守番で退屈した姉弟は…? ■日常に潜む不条理。現世(うつしよ)と地続きの異界。ああ、これぞオールズバーグ☆ ■見慣れない board game には くれぐれもご用心 ✩⡱ (1981年)(→続2019/12/17
クリママ
38
両親が出かけた後、姉弟は退屈して公園へ向かった。その途中の木の根元に置いてあった細長いゲームの箱。家へ持ち帰って始めると… 次々現れる猛獣。夢で見たことがあるような。いや、夢に出てきてしまいそうな。モノトーンの絵が、一層恐怖を掻き立てる。2023/10/05