感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
149
これも最近気に入っているエロール・ル・カインの絵本です。九つのしっぽを持つ旦那を失くした奥さんの再婚相手を探す物語で様々な動物が出てきてこの作家の絵によっていろいろ楽しめます。最後は旦那と同じような狐が登場してめでたしということなのですが色合いが本当にいですね。2017/05/14
ヴェネツィア
142
「九尾の狐」を着想のヒントに描かれた絵本。もともとは紀元前2世紀頃に中国で編まれた書物「南山経」に登場する。これが平安朝末期に日本にもやって来て玉藻前となった。『奥の細道』にも、そのなれの果て「殺生石」として登場している。さて、肝腎の絵本だが、ル・カインの絵はそれなりに美しいものの色彩はやや抑え気味で線画風の描写が中心。彼の真骨頂を発揮したものとは言いがたい。お話の方は、九尾の狐から毒と妖魔性をすっかり取り除いた人畜無害なものになってしまっており、九尾はただただ美の基準にすぎないという、たわいのないもの。2014/04/21
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
62
エロール・ル・カインの緻密で幻想的な絵がすばらしい。夫に先立たれた美しい雌ぎつねに求婚する動物たち。彼女の求める条件はシンプルだけど、難しい。えんじの毛皮に揃いの靴下はともかくとして、なにしろしっぽが9本なきゃだめなのだ。理由は、亡くなった夫がそうだったから。メイドのミスキャットとのかけあいが、まるでミュージカルのよう。おおかみ、ライオン、いぬ、やぎ、しか、くま……そしてキツネ。次々に現れてあえなく撃沈する動物たちが切なくて、おかしい。1983年6月初版。2016/08/17
Rosemary*
53
旦那様を亡くした、美しいフォックスおくさまのもとに次々と結婚の申し込みに現れる殿方たち。しかし、ことごとく断られてしまします。何故って、旦那様のようなふさふさした九本のしっぽやエンジの毛皮が無いんですもの… がっかりして帰っていく動物たちの表情がたのしい。最後におくさまを射止めたのは、えっ❗️なんともユーモラスな絵本です。やはりエロール・ル・カインの絵は素敵☆2014/10/25
小夜風
28
【図書館】フォックスおくさまは、旦那さまを亡くして泣いています。そこへ次から次へと再婚の申し込みがありますが、亡くなった旦那さまと同じように、ふさふさとしたしっぽが九本もあるキツネでないとお断りですって。エロール・ル・カインの描く動物たちが素敵です♪絵を見る絵本ですね。お話の方は…見た目だけで再婚相手を選ぶってどうよ?そもそも何で即再婚?と、モヤっとしました(笑)。外国にも九尾の狐がいるのかな?2014/05/14
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