内容説明
この本にのっている民話には、長い遠い困難な旅に出かけるクワク・アナンシが登場します。魚やはやぶさからおどかされ、おそろしい運命に立たされたアナンシが、息子たちによってたすけだされます。ところがアナンシは、おれいのほうびをだれにやったらよいかわかりません。アナンシは、万物最高の神であるニヤメを呼び、あかぬけた、歯ぎれのよい機知によって、アナンシの苦しい立場を解決してもらうのでした。色彩華麗な図案構成、それに正しいアフリカ言語のリズムを取入れたこのジェラルド・マクダーモットの再話によるアナンシは、子どもの絵本創造の新しい方向を一歩進めました。つまり、これまでの伝統的形式を守りながら、同時に一方で現代の子どもたちに正しい民話を受け継がせるという課題に答えています。
著者等紹介
マクダーモット,ジェラルド[マクダーモット,ジェラルド][McDermott,Gerald]
アメリカ、ミシガン州デトロイト市に生まれ、現在はニューヨークに住み、創作活動をつづけています。本業は映画製作者ですが、目下のところ、絵本づくりにたいへん関心があり、「太陽へとぶ矢」(カルデコット賞受賞)、「オシリスの旅」(いずれも、ほるぷ出版刊)などの作品があります
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円舞曲
17
紙芝居版で。独特の色彩と絵柄で迫力があります。2016/02/28
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
小さめの絵本ですが、遠目のきく絵本。アフリカ民話。 素話でアナンシが登場するものを聞くが、絵本ではなかなか見かけなかったので紹介しやすい。 【1973年 コールデコット賞 オナーブック 】(日本で翻訳された絵本)2019/05/29
ふじ
15
こちらもガーナの昔話。くものアナンシのお話。相変わらずアナンシはどこか残念なんだけれど、今回はそれを優秀な六匹の息子が助けてくれます。ガーナ人が描いたもう一冊に比べ、こちらは配色がすごくアフリカっぽいのだけれど、こちらの作者はアメリカ生まれの白人の方です。不思議。2020/06/24
紅花
9
兄弟がそれぞれ特殊な能力を持っている。「王さまと9人のきょうだい」のようなお話。インパクトのある絵にひかれる。2016/09/06
頼ちゃん
8
アナンシの本をいろいろ読んでます。たくさんのむすこがいろいろな能力を持っているというのは、「王さまと9人のきょうだい」に似ている。他の国にもありそう。2018/09/07