出版社内容情報
まちのちかくのやまにすむこぐまは、なかなかの やっかいもの。つりばではバケツをけっとばし、いちばでは わめきちらし、まるでたいふうのようだとまちのひとたちはめったに よりつきません。あるひ、ほんもののたいふうがふきあれて………
台風みたいにやってきて、台風みたいにさっていく、小さなあばれんぼうこぐまの心あたたまるお話。
内容説明
まちのちかくのやまにすむこぐまは、なかなかのやっかいもの。つりばではバケツをけっとばし、いちばではわめきちらし、まるでたいふうのようだとまちのひとたちはめったによりつきません。あるひほんもののたいふうがふきあれて…台風がくるたび思い出す、心あたたまるお話。
著者等紹介
おくやまゆか[オクヤマユカ]
1976年生まれ。マンガ家、絵本作家として活動する一方、図書館に勤務。マンガに『たましいいっぱい』(第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞)などがある。友人たちと、マンガと小説の雑誌「ランバーロール」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anne@灯れ松明の火
22
「うりぼうウリタ」が大好きだったおくやまさんの新作。くまのキャラクターも好きなので、気になっていたところ、新着棚で出会えた。暴れん坊で、嫌われ者で、「台風のようだ」と言われているこぐま。気のいいミックさんだけは、こぐまを気にかけ、本当の台風が来た時も、こぐまに声をかけてくれて……。本当の優しさを知ったこぐま。素直に「ありがとう」とは言わなくても、背中はちゃんと物語っている。きっと、これから、変わるね!2023/10/12
あおい
10
いたずらばかりしているこぐま。台風が近づいているのに忠告を聞かずに魚釣りに出かけ散々な目に…優しいミックさんの気持ちがこぐまに届いてよかった。きっとこれからもツンデレだろうけど。2023/12/20
イカまりこ
9
人に迷惑かけまくりの暴れん坊のこぐま。台風の日、親切にしてくれた人間に触れて少し素直になれたのかも。自分でも何に苛立ってるのか分からないこともある。でもそういう態度だと周りから人が離れていって余計辛い。自分のために良くしてくれた人は大切にしなくちゃなと思った。それと、頑なに他人を拒んでる人にも何か理由があるのかも、って広い心で接する人になれたらいいなって思った。2023/08/25
猿田彦
6
まちの近くに山にすむこぐまはやっかい者。干してある洗濯をぐちゃぐちゃにしたり、市場でわめき散らしたり台風🌀のようだと誰も近づきません。ミックさんも野菜を食べられたりし、そのたびに叱りますが、こぐまが嫌いではありません。本当に台風🌀が来たときミックさんはこぐまを助けます。お礼も言わず出て行ったこぐまですが夕方には魚が置いてありました。ツンデレのこぐま、本当はミックさんの事が大好きなのでしょうね。これからは迷惑行為が収まると良いけど、ねっ!2024/03/02
遠い日
6
暴れん坊の利かん気。天邪鬼で独りよがりなこぐまですが、山の麓に住むミックさんだけは、こぐまを気にかけてあげています。やさしくされることがなかったこぐまが、本当の心をかけてもらった日。大変な目にあって、心底困ったからこそ、こぐまはそっと心開いたのです。2023/10/02