出版社内容情報
化け猫騒動で知られる鍋島藩の末裔、今は江戸で暮らす鍋島通茂は25歳だが総白髪、人嫌いの変わり者で知られる。しかし彼には猫の言葉を解する能力があり、「猫のため」様々な難事件に立ち向かう!
2016年4月刊。
内容説明
化け猫騒動で知られる鍋島家の末裔、鍋島通茂は、わけあって今は江戸で暮らしている。眉目秀麗な二五歳だが総白髪、人嫌いの変わり者だ。しかし彼には猫の言葉を解する能力があり、「人助け」ならぬ「猫助け」を己の使命としていた。猫たちが事件に巻き込まれた時、刀を手に毅然と立ち、幼少期以来の相棒、小森新右衛門とともに悪党たちに向かってゆく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょん
30
大分前に姉川書店さんで購入していた本!さすが姉川書店さん、と思えるくらい「ねこ命」なお話(笑)何はともあれ猫第一な主人公に共感しまくりながら読みました(笑)私も端から見たらこの主人公と同じようなことしてるんだろうなぁ(^-^)2018/07/09
ネムコ
29
なんとも「招き猫文庫」にふさわしい一冊。化け猫騒動で有名な鍋島の藩主の息子(継承権なし)の通茂が猫のために一肌脱ぐ痛快時代劇。ありがちではあるけれど、猫があまり人間っぽくなく、ちゃんと猫らしい考え方をするところが良い。長老で賢い白黒の月影、大柄で親分肌の茶トラの紅蓮、皆のまとめ役、錆猫の牡丹。主人公・通茂の屋敷の頭猫、三匹がちゃんと表紙に勢ぞろい。地位が高ければ、お金に困らなければ幸せかというとそうでもない。適当に人情もの、適当に探偵小説、そしてがっつり猫小説。面白かったです。2016/06/14
風花
13
とある事件をきっかけに猫と会話ができるようになった鍋島通茂は、かの化け猫騒動で有名な鍋島家の末裔。その力のおかげで巷の猫たちから頼りにされ、猫助けに乗り出すことに。可愛い猫たちはもちろん相棒の新右衛門とのやり取りも楽しく、さくっと読めて面白かったです。2017/03/12
悠
11
面白かった。殺されかけて真っ白になっ髪、そして猫神様から授けられた不思議な力(猫と会話ができる)もともと猫好きな主人公。猫馬鹿具合がなかなか良いです(笑) 隠居生活でダラダラ猫と過ごす日々の中、猫の為には、何処にでも出掛けるお侍さん。ただ一人の家臣と下働きのご夫婦と孫娘さん、お公家出のお祖母様 あとは猫たち、あたたかくて優しくて読後もほっこりでした。2021/12/28
mokona
7
道茂の人に対する態度とネコに対する態度の差が、あまりにもあからさまで笑ってしまった。ネコ助けをする人、という設定も面白かったと思う。2017/03/03