出版社内容情報
「うまいことを言ってるが、君は悪魔なんだろう?」結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事と恋人を失ったフリーター……。岐路に立つ彼らのもとにやって来るのは天使か、悪魔か? 見知らぬ隣人たちの人生が闇の奥で接近し、思いがけぬ物語へと織りなされていく――。容赦ない運命と温もりが同居する、ちょっと怖い物語。運命の裏事情、教えます!
目次
レイトショーのケイト・ショウ
天使と一宮定男
悪魔と園田深
今宵守宮くんと
カフェ霜鳥
ほよん
LOOKER
おれ、降臨
宇宙人来訪
中津巧の余生
内容説明
「うまいことを言ってるが、君は悪魔なんだろう?」結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事と恋人を失ったフリーター…。岐路に立つ彼らのもとにやって来るのは天使か、悪魔か?見知らぬ隣人たちの人生が闇の奥で接近し、思いがけぬ物語へと織りなされていく―。容赦ない運命と温もりが同居する、ちょっと怖い物語。運命の裏事情、教えます!
著者等紹介
小野寺史宜[オノデラフミノリ]
千葉県生まれ。2006年『裏へ走り蹴り込め』でオール讀物新人賞を受賞。2008年、『ROCKER』でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
27
突然訪れる死、死ぬはずだった人とそうではなかったのに死んでしまった人、少しの事で運命が変わる。死を操る天使と悪魔。「死」をテーマにしているのに悲壮感が強くなくて読みやすい10編の緩やかな繋がりのある短編集。亡くなってしまった人達がなんとも優しくて切なくなったり、心がギュッとなったり。プラスを生む事ができなくてもマイナスは減らす事ができる天使が印象的だった。天使や悪魔が出てくるのに人間味がある不思議な世界観がとても好きな一冊だった。2024/09/14
タルシル📖ヨムノスキー
25
そもそも天使と悪魔ってどこが違うんだろう。もしかしたらそんなに大差はないのかもしれない。というか最終話を読むと、もしかして同一人物?読了後ふとそんなことを思う。天使や悪魔、幽霊そして宇宙人(?)が登場する。10の物語。後味の悪い話、感動で胸が熱くなる話がバランスよく収録されています。一番心に残ったのは第2話。この物語の主人公一宮定男が電車に飛び込んだ人を助けようとするといきなり天使が現れて時間を止めます。なぜ天使は時間を止めたのか!?よくある表現ですが、天使や悪魔や幽霊より、やはり人間の方が恐ろしい。2024/11/26
一華
14
人・霊、天使・悪魔…なぜか、宇宙人も?死がテーマの短編集。まさに短編映画を観るように一話一話と進み、最後に…さすが、小野寺さん、みごとです。2024/10/22
hasami1025
10
人間と幽霊と天使と悪魔(と宇宙人)の物語。テーマは死。なので明るくはないけど、暗くなり過ぎす、淡々とシュールに物語が紡がれる。なんだか、短編映画を沢山見た気分になったと思ったら、タイトルにシネマって書かれてた。なるほど、うまいですね〜。2024/10/06
eyemu
10
死んだ人のお迎え系のお話は大好物でして、帯を読んで直ぐに手に取ってしまいました。 死神とかも好き。でも、迎えにまだ来ないでね。 心温まるんだけど結局死なないと話にならないから、ちょっとだけしゅんとなる。(ネタばれになるからあれだけど、死なないことも稀にある訳で) 人はどんなに悪に染まっていても、どんなに性格が悪くても、最期はヒーローになりたいのかな。 死ぬことに意味を持たせたり、自分が死んで誰かが助かるという達成感?何かをやり遂げたという証? 今はまだ理解できないけど、いつか理解できると良いな。2024/09/30