出版社内容情報
本に挟まれた暗号。
謎解きに挑む姉妹。
忘れらない夏が始まる。
会員が2名しかいないクイズ研究会会長の高校2年生・成田頼伸(ライ)は、クラス内で「じゃない方」と呼ばれている。ライと同じ姓で、ダンス同好会に所属する人気者・成田清春(キヨ)がいるからだ。クラスで「成田君」といえば、キヨのこと。「役立たたない」ことが好きなライと、大学受験に向けて効率重視で「役立つこと」が好きなキヨ。性格も対照的で、クラスでは決して交わることのなかった二人だが、夏休みの間、ひょんなことから、謎解きに挑む姉妹を手伝うことになる。謎解きの先で待つものとは――。
すべての謎が明かされた時、切なさと温かさが胸を満たす、青春恋愛ミステリー。
内容説明
クイズ研究会会長の高校2年生・成田頼伸(ライ)は、クラスで「じゃない方」と呼ばれている。同じ姓で、ダンス同好会所属の人気者・成田清春(キヨ)がいるからだ。「役立たない」ことが好きなライと、効率重視で「役立つこと」が好きなキヨ。対照的な二人は、夏休みの間、ひょんなことから、謎解きに挑む姉妹を手伝うことになる。謎解きの先で待つものとは―。すべての謎が明かされた時、切なさと温かさが胸を満たす、青春×暗号ミステリー。
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年、『理由あって冬に出る』で第十六回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
270
うほほーい。夏休みで、謎解きで、青春で、初恋の物語だっただよー。初々しくてこそばゆいのぅ( ˘͈ ᵕ ˘͈♡)。国分寺駅側のモスから始まったのに、行動範囲がドンドコと広がって行くよ。謎解きを追うのとは別の謎が少しずつ付与されるのも構成の妙ですね。それに、生き様の話まで含まれているとは想定外に面白い。後半の展開には手に汗握るし、禁断の設定(?)にも納得の理由がきちんと添えられていました。そして安定の「作者あとがき」が。単行本版と文庫版の2作分が納められており、なんとお得な事か( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。2025/06/10
よっち
35
クラス内でじゃない方と呼ばれるクイズ研究会会長の高校2年生のライこと成田頼伸。ファミレスで謎解きをしている姉妹を手伝った結果、謎解きの協力を依頼される青春ミステリ。姉妹やライと同じ姓だけれど人気者で自分とは大違いの成田清春も交えながら、解いた暗号の答えに導かれて四人であちこち出かける謎解きの旅。自分とは違う清春にたびたびコンプレックスを刺激される一方で、いつの間にかライも妹の七輝のことが気になってゆく展開でしたけど、全ての謎が明かされても変わらない、かけがえのない関係性がとても素敵なひとなつの物語でした。2024/06/05
あおでん@やさどく管理人
32
【第48回やさどく】夏にぴったりの、暗号ミステリ+甘酸っぱい青春物語。何事もなければほとんど関わらずにいたであろうライとキヨが、お互いの考えや悩みをぶつけ合う姿が良かった。謎に関する部分は触れないが、最後にひとことだけ。「けっ」2024/08/05
seba
23
夏に読むのがぴったりな青春ミステリ。役に立たないことでも何でも知ることが好きな頼伸と、クラスの一軍で人気者の清春は、同じクラスであり苗字はどちらも成田。日常生活では接点の少ない二人だったが、夏休みの間、親しくなった立原姉妹と共に暗号解読の小旅行に出ることになる。その行き先は果たして。対照的な同姓の二人が互いのことを認め合い、自分には無い相手の陰の魅力を見習って変わろうとするさまが清々しかった。肝心の暗号は、本作ではその性質上ヒントの塩梅が重要で、そのおかげで私は「カリブの~」の謎だけ解き筋にピンときた。2024/08/01
まぁみ
20
似鳥鶏週間。まずはこちらから。いやぁほっこり。子どもたちを応援する気持ちで読み進みましたわ。ラストは少し悲しいけれど、青春を謳歌できたことは何より喜ばしいと思う!謎解きコースまわりたい。2025/01/21