出版社内容情報
首相官邸も間違える!「慎んで哀悼」?校閲的視点で文章を考えて、読み返せば、つまらない誤字・脱字で後悔することはなくなる!
内容説明
「失礼な日本語」とは、「作法に外れた日本語」。誤字や文法的に不適切な言葉、つながりのおかしい文章を知らず知らずのうちに使っていませんか。毎日新聞社の校閲センターで日々、誤字・脱字と格闘するベテラン校閲記者が教える文章マナー。文法、敬語、誤解されやすい言葉…など読みやすい日本語の知識が満載。
目次
第1章 「綸言汗のごとし」―首相の言葉チェック
第2章 敬語は難しいけれど―畏敬か敬遠か
第3章 固有名詞の怖さ―誤りはこうして防ごう
第4章 いわゆる差別表現―理解と配慮があれば
第5章 イラッとする使い方―仲間内だけで結構です
第6章 「たが」の外れた文章―書き言葉は丁寧に
第7章 失礼ワード20選―誤解必至です
著者等紹介
岩佐義樹[イワサヨシキ]
毎日新聞社校閲センター前部長。1963年、広島県呉市生まれ。早稲田大学第1文学部卒業後、1987年、毎日新聞社に校閲記者として入社。用語委員会用語幹事などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みこ
22
非常にためになると同時に改めて日本語の難しさを実感させられる一冊だった。こうして度々レビューを書いたり、仕事でも文書を作成したりしているが、多分自分もどこかで間違った言葉遣いをしてそう。「役不足」とか「妙齢」とか「やぶさかではない」とか世間で誤用の目立つ言葉はこちらが正しい使い方をしても相手の語彙力次第で不快に思わせてしまう可能性があるのは危険だ。2020/05/31
C-biscuit
15
新品購入。著者は新聞社の校閲担当。言葉の意味だけにかかわらず、その言葉を使う場面や立場まで書かれており、用法があっていても使うと失礼な場合がある。シンプルな表現が一番であると改めて感じる。意外に思ったのが、都市の名前とその県が一致していない記事があるとのことで、書いている人の勘違いだとも思うが、校閲も通ってしまう場合も多い。確かに伊丹市は大阪国際空港があるが、兵庫県である。そういう地名や商標のほか、時事ネタや政治ネタを引き合いに様々な切り口で書かれており、面白く読めた。修正しておきたいことも多かったw。2020/05/17
Inzaghico
11
第4章の「いわゆる差別表現」では、あえて具体的な表現を取り上げて、わたしたちに考えることを求める。「単に差別語とされる用語を片っ端から使えなくすれば差別がなくなるかといえば、そういうものではないでしょう。(中略)差別語・不快語は自分に突き付けられたものという想像力を働かせることで、マニュアルに基づき言い換えるのではなく、差別される人々の気持ちに少しでも寄り添うことができたらと考えます」。「めくら判」がなぜ差別的かという説明で「スケ判」を例にとりあげたのは、なかなかのセンスだ(笑)。2020/04/12
ちびたぬき
5
勉強用。「慎んで哀悼」や「ご発言された」などの間違った日本語の使い方を、毎日新聞社のベテラン校閲記者が論理的に教えてくれる本。文法、敬語、誤解されやすい言葉などの再確認ができました。2020/12/26
タカオ
5
読みやすく、ためになる本。もともと私は、相手に失礼や誤解のないように日本語を使いたいと思って読み始めた。読み終わったいま、これからはメディアや周囲の人の言葉が、気になってきてしまう気がしてならない。そして目につく例として、政治家の発言やその関係からの発信が多く載っているので、見ようによっては毎日新聞の記者が、政治家を暗に批判しているようにも受け取れなくもない。とにかく、敬語は難しい。2020/05/06