跡を消す―特殊清掃専門会社デッドモーニング

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591159866
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

俺が飛び込んだのは、わけありの死に方をした人達の部屋を片付ける会社だった――。第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!俺が飛び込んだのは、
わけありの死に方をした人達の部屋を片付ける会社だった――
選考委員の満場一致で選ばれた、
第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!

一気読みだった。上手い。
特殊清掃という業界の内幕が持つ興味深さ・面白さだけに頼ることなく、
個々のケースごとに異なるドラマを作り、
そのひとつひとつが実に読ませる。
主人公が「死とは何か」を考えるのと一緒に、
読者も自ずと死について考えるようになる。
その構成が見事。
――大矢博子(書評家)

気ままなフリーター生活を送る浅井航は、
ひょんなことから飲み屋で知り合った笹川啓介の会社
「デッドモーニング」で働くことになる。
そこは、孤立死や自殺など、わけありの死に方をした人たちの
部屋を片付ける、特殊清掃専門の会社だった。
死の痕跡がありありと残された現場に衝撃を受け、失敗つづきの浅井だが、飄々としている笹川も何かを抱えているようで――。
生きることの意味を真摯なまなざしで描き出す感動作!

前川 ほまれ[マエカワホマレ]
著・文・その他

内容説明

気ままなフリーター生活を送る浅井航は、ひょんなことから飲み屋で知り合った笹川啓介の会社「デッドモーニング」で働くことになる。そこは、孤立死や自殺など、わけありの亡くなり方をした人たちの部屋を片付ける、特殊清掃専門の会社だった。死の痕跡がありありと残された現場に衝撃を受け、失敗続きの浅井だったが、飄々としている笹川も何かを抱えているようで―。生きることの意味を真摯なまなざしで描き出す感動作!第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!

著者等紹介

前川ほまれ[マエカワホマレ]
1986年生まれ、宮城県出身。看護師として働くかたわら、小説を書き始める。2017年、「跡を消す」で、第7回ポプラ社小説新人賞を受賞、デビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

156
孤独死に自殺、心中、事故死、様々な死の痕跡を消す特殊清掃業。文字通り死に汚染された部屋と、死者に寄せられる遺族の思いを前に、死を見つめることで生を考えていく、浅井・笹川の成長と再生の物語。「どんな言葉も、たとえその時には届かなくても、いつか思い出した時に胸のどこかを温めていたら、それは本当に優しい言葉なんだ」他人の悲しみを解ろうだなんて傲慢でしかないが、何か力になりたいと願う気持ちはきっと本物。そんな人の優しさに助けられ、死を悼み現実を受け入れ、自分の生を生きていく。テーマは重いながら爽やかな良作だった。2018/10/14

ナイスネイチャ

128
図書館本。特殊清掃業という事故物件で遺体搬送後の清掃業務。リアルな描写でかなり調査されたんだなあと。内容もかなり感動的で引き込まれました。2019/01/25

machi☺︎︎゛

127
ノンフィクションかなっと思って読み始めたら小説だった。でもリアルな描写や特殊清掃の仕事内容など、とても興味深く読めた。特殊清掃とは人が亡くなった後の残骸を綺麗にするっていう仕事だけど、まさにタイトル通り跡を消す。ただ単に綺麗にするだけではなくて、そこに至るまでの経緯や残された者の葛藤も知る事で清掃員の浅井くんも成長していく。そして暗い闇の中で生きていた社長の笹川も闇から抜け出していく。親子心中の話は読むのが辛かったけど、それを糧に最後には明るい光が差し込んできてよかった。2019/09/12

モルク

119
フリーターの浅井は飲み屋で知り合った笹川が営む特殊清掃のアルバイトをすることになる。誰にも気づかれずに孤独死したり、自殺など遺体が搬出された後の処理、清掃は計り知れないほど大変。以前このお仕事をしている高江洲敦氏の「事件現場清掃人が行く」を読んだときその想像以上の状態(体液が染みだした床、蝿蛆…)に愕然としたが、本書は物語なのでまだやんわりしている。亡くなった方の証であったり、生きざまや遺族の思いを考えられるようになった浅井の成長に救われる。セゾン・サンカンシオンの著者のデビューさくである。2021/06/28

ぶち

109
特殊清掃という死の痕跡を消す清掃業務を題材とした小説です。読み始めて、まず、事細かに描かれるその作業内容にたいへんな衝撃を受けました。強烈な腐臭、飛び回る蠅、うごめく蛆、床や布団に残った人形の浸み....平然とは読めませんでした。でも、この小説の真髄はそんな作業内容にあるのではなく、特殊清掃の業務を通じて死とは何かを考えさせてくれるところに在るように思います。死とは何か、死によって残るものは何か...そこから翻って生きることの意味、生き方を訴えているように思えてくるのです。2021/12/17

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