出版社内容情報
「あの絵は俺にとって“ショパンの心臓”なのだ」。ある画家が遺した謎の言葉…。ポプラ社小説新人賞出身作家によるミステリ。
内容説明
ある画家が遺した「最高傑作」と呼ばれる作品と、「ショパンの心臓」という謎の言葉。そこには、歴史の闇に引き裂かれた作家の苦悩が隠されていた…。
著者等紹介
青谷真未[アオヤマミ]
「鹿乃江さんの左手」で第二回ポプラ社小説新人賞・特別賞を受賞し、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナミのママ
61
デビュー作の『鹿乃江さんの左手』がとても良かったので、こちらも楽しみにしていました。タイトルにショパンとあるけれど、音楽ではなく美術のお話。主人公は就職が決まらないまま卒業した健太。これが今風というのか、やる気なし、常識なし、根性なし・・腹立たしくなるような男の子。読むの止めようかと思うほど、私には苦手なタイプでした。しかし「ショパンの心臓」の謎、画家の素性が知りたくて、結局最後まで一気読み。終わってみれば読んで良かった、と思える深みのある内容でした。この作家さん、これからも楽しみです。2016/12/01
Tadashi_N
31
音楽の話ではなく、美術探偵の話。流浪の民の悲哀か。2019/02/14
Norico
31
主人公の健太のあぜんとするくらいのダメダメっぷりにいらいらして、これは読み通せないかも、と思いましたが、一気読みでした。途中の挿話からもなんとなくの結末は想像できたのですが、健太の思いがけない洞察力?想像力?で色々考えさせられました。あと、南雲さんが好みです。2017/02/25
shoko
24
主人公の青年のキャラクターにイライラしっぱなしでしたが、作品の内容は面白かった。1枚の絵画と画家に隠された秘密、その背景を明らかにしていく過程は読みごたえがありましたが、全体的にちょっと軽い感じ。もう少し重厚感ある感じで描かれていたら、大作になったんじゃないかと思うのに。2019/04/10
ブルームーン
24
とある無名作家の幻の作品を探してほしいと依頼を受ける古美術店バイト店員の主人公。何ともやる気の見られない主人公がイヤイヤながらも真相を探る。タイトルとは裏腹に絵画の話だったのでちょっと意外だったが、楽しめた。2017/01/10