内容説明
五龍州の廟を出て、左慈と二人、師匠が修行した八華山護楽院を訪れたユギ。そこで目にしたのは―。都の思惑も見えつつあり波乱の予感。
著者等紹介
壁井ユカコ[カベイユカコ]
学習院大学経済学部経営学科卒業。第9回電撃小説大賞“大賞”を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』(電撃文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
67
ある事情からユギは左慈とふたりで、かつて師匠が修行したという八華山護楽院を訪れましたが・・。シリーズ第3弾。いくらユギがしっかりしているように見えても、力ある者からすればユギはなんの力も持たない15歳の非力な子供にすぎないこと。今回ユギにとって、とても辛い現実を目の前につきつけられたお話でした。とはいえその分何らかの力に導かれるように、ユギの周りには様々な力のある者が集まっているように思います。ただ一癖も二癖もあるのが困りものですが・・。とりあえず早く続きを読みたいです!★★★★2013/06/17
エンブレムT
60
う~わ~「反則技」がキタ~!師匠がドストライクだった私にとって、なんという『俺得』仕様!!道士たちにとって雲の上の存在である謎に包まれた八老の1人・濤華道士が登場し、ますますドラマティックにファンタジーな展開が繰り広げられております。「成金の商家の口喧しい父親か子離れできない母親か」(by ユギ)ってな人物像にはビックリしましたが、増え続けるであろうキャラを考えると、まずは絶妙なポジションを押さえてきたな~って感じです。・・・そう。増え続けるよねーこれは!何?この「さぁ、いよいよ本編へ」ってなワクワク感w2013/11/13
ひめありす@灯れ松明の火
50
大好きだからこそ、意識しすぎてうまくいかないユギと碧耀の関係。お腹の中で抱えている昏い感情は、きっとイルラックの中にいる妖達と似ている。普段は上手くやれているのに、時として姿を現すその嫌らしさ。師匠がいなくなってから、ずっと頑張ってきたユギの過ち。頑張って頑張って頑張って、だけど届かなくてぷつりと切れてしまった糸。幼かった頃よりも、大人になった今の方が甘えたいのはどうしてだろう。逃げたくなるのは好きだから。大切だから。楽しかったから。定まらぬ未来。過去になった時に戻りたいな、と思えるようにもう一度頑張ろう2013/05/09
しょこら★
30
中華ファンタジーももう三巻。再びユギに戻り…あれれ?ユギってこんなに強かったっけ?大人っぽかったっけ?と、そっか、師匠を亡くして片意地張ってるのだ。まだまだ自分を信じきれなくて、口ばかりが達者な面もある。甘えたい気持ちもある…それでも、分かってくれる人、見つけてくれる人とともに。亡くなってもなお見守ってくれる師匠、自分も大変なのに励ましてくれるイルラック…絶対の相棒、左慈に、新しい仲間汀傑と、明るくはないかも知れない未来を、変えるために。親友を救うために。前に進むユギ。がんばれー*2013/05/22
キキハル
30
独特なファンタジー世界にのめり込みました。ユギの成長と旅立ちがテーマでしょうか。師匠亡きあと、故あって兎雨を離れ八華山へ赴くユギと左慈。立ち込める霧に迷い、懐かしい過去の幻に惑う。居心地良く守られる夢に浸っていたいユギを試練が襲います。苦悩しながら決断した彼女を、親ばかで心配性の師匠はずっと見守っているんでしょうね。それにしても符力はなんだか可愛い存在です。所詮は儚い紙だからそう思うのかもしれませんが・・・。さあ、出発です。イルラックや、師匠の兄弟子・汀傑も一緒に。いざ碧耀のもとへ! 2013/05/09
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