内容説明
2011年3月11日。東日本大震災のあの日、大津波をみんなで生きのびた釜石の子どもたちのドキュメント。
著者等紹介
指田和[サシダカズ]
出版社で子どもの雑誌、家庭雑誌などの編集を経たのち、フリーとなる。いのちや平和、自然に関するテーマにひかれ、取材し作品にしている
伊藤秀男[イトウヒデオ]
画家・絵本作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
89
海に生きる祖父から孫へ伝えられてきた『つなみてんでんこ』。地震が来たら津波が来る。そして【あの日】がやってきた……。津波警報のサイレンが鳴り響く中、避難する子供たちの姿を描いた絵本。様々な震災関連本が出版されても、この絵本の企画はなかなか受け入れられなかったそうだ。喪失感に寄り添うというよりは、自然災害に備え命を守る心構えを育てる事をめざし描かれた本。震災直後に受け入れられるのは難しかったと想像する。被災した親戚の支援をきっかけに、今も東北で復興の手伝いを続けている作者のメッセージ。2013年2月初版。2016/02/26
パフちゃん@かのん変更
59
泣けます。3.11の大震災の日、みんなで2kmほど走って生きのびた釜石の子ども達の話。小学生の目で書いているが、中学生が小さい子の手を引いてくれたりかばってくれたりしていた様子がすばらしい。この子たちが助かってよかった。この絵本はこれからも読み継がれ、語り継がれて行ってほしい。2015/03/04
かおりんご
48
絵本。人の温かさ、優しさ、自然の驚異。いろんなものに、心を動かされました。泣かずにはいられません。311に読みたい話です。2014/12/07
アクビちゃん@新潮部😻
41
【図書館】実話なので、あの日の緊迫する様子に思わず握りこぶしを作っていました。脱げる上履き、上級生が下級生の手を引き、上へ上へと走ります。走って逃げる様子をみて、大丈夫だと思っていた老人も逃げます。自然の脅威を忘れ「大丈夫じゃない〜」と油断してはダメですね。ラストのおじいちゃんの言葉「海が悪いんでねぇ。自然はこういうものなんだ。」 2018/04/08
たまきら
40
10年前、おなかに娘がいました。あの日の話を娘とします。毎回毎回、そして福島のこと、東北の友人たちのこと…。この本の子どもたちの体操服が、まるで水に飲まれているかのようで怖かった。いまだに東京に住んでいる自分ですら、怖い。怖いけれど、私たちは忘れずに前に進んでいかないといけない。これからも伝え続けていきたいことです。2021/03/27