なでし子物語

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なでし子物語

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  • サイズ B6判/ページ数 389p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591131428
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

父を亡くし母に捨てられ、祖父に引き取られたものの、学校ではいじめに遭っている耀子。夫を若くして亡くした後、舅や息子と心が添わず、過去の思い出の中にだけ生きている照子。そして、照子の舅が愛人に生ませた男の子、立海。彼もまた、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しんでいる。時は一九八〇年、撫子の咲く地での三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かしはじめる―『四十九日のレシピ』の著者が放つ、あたたかな感動に満ちた物語。

著者等紹介

伊吹有喜[イブキユキ]
1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。2008年『風待ちのひと』(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)で第三回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、デビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、NHKでドラマ化。映画化も決定している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

329
人生は理不尽でままならない。大人も子供もそれぞれの境遇や状況がある。それでも人生は続き、日々を生きてゆく。ならば、どう生きるか。この作品にはそういった理不尽な人生を生きるうえでの、様々な指針が示される。「どうして」と嘆くより、「どうしたら」と戦う人生。理不尽にぶつかれば逃げずに乗り越える。耀子と立海。境遇は違えど、理不尽にあってきた状況は共通している。二人が周りの大人の言葉で、逃げずに生きる姿を身に付け大きく成長する。耀子、立海、照子、前を向く彼等の姿に感動する。月並みな表現だが、心に響く素晴らしい作品。2017/12/20

風眠

312
これは誰の物語だろうか? 耀子と立海、心と心で繋がってくふたりの絆の物語だろうか。亡き夫を胸に抱き、常夏荘のおあんさんとして生きていく照子の物語かもしれない。それとも耀子の祖父と父親の物語だろうか。いいえ、きっとこれは撫子、星の形をした花の物語、なでし子の物語。宝物のような言葉やエピソードがちりばめられた、不器用だけれど優しい大人と子どもたちの物語。「自立、かおを上げて生きること。自律、うつくしく生きること、あたらしいじぶんをつくること。」家庭教師の青井の言葉が印象的。匂い立つ名作の薫りただよう傑作。2013/02/26

文庫フリーク@灯れ松明の火

217
伊吹さん。こいつは是非とも続編やらまいか。一冊で終わらせるには勿体なさ過ぎる。私には、登場人物たちが、まだまだ動き足りない・語りたいと全力で訴えているように感じてしまう。二人の子供・耀子と立海が主人公と思えば、おあんさんこと照子・家庭教師の青井・耀子祖父の勇吉と、主役を喰う魅力的な脇役陣。祖父・勇吉の語る峰生の民話「星の娘っこ」で言えば、耀子はやっと美しい紐を織り始めようとする段階。立海も天に届くような美しい木を育て始めた状況。照子と龍一郎の後を継ぐ、撫子組二代目は物語の端を発したばかり。→続く2013/03/19

のり

199
耀子・立海・照子にとって、峯生の常夏荘は己を維持、再生する特別な場所。それぞれ心身に影をもつが、互いの存在により、癒し癒され路が拓けていく…絶対的存在の権力者(親父様)の影響が身勝手過ぎるし、子は所有物ではない。無力の子達の成長を促した青井先生やジィジ、常夏荘の人々に、一読者としてありがとうと言いたい。撫子の咲き乱れる様も目にしたい。 2018/08/02

紫 綺

197
気が付くと涙の粒がふくらんでいた。二人の子供たちの純粋さな健気さに心打たれた。周りの大人たちの懐深さや優しさに心打たれた。「自立、かおをあげていきること。自律、うつくしくいきること。」文中の言葉のように、胸を張って生きていこう!2013/02/10

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