内容説明
行方知れずの父親をさがして人間の街に下りてきたやまんばの娘・由布。自称ワルの小学生・千鶴を助けたことがきっかけで、彼女の祖母が営む下宿「海馬亭」にやっかいになることに―海からの風が吹きわたる風早の街。古い洋館「海馬亭」で繰り広げられる、由布と愉快な住人たちとの心温まる交流譚。文庫版には書き下ろし中編を特別収録。『コンビニたそがれ堂』著者の初期傑作が、新たな物語として生まれ変わりました。
著者等紹介
村山早紀[ムラヤマサキ]
1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
161
やまんばの娘 由布が行方不明になった父親を探して人間の街 風早に降りてきて、小学生の千鶴と知り合い、下宿「海馬亭」で世話になることなった。由布の姉への書簡で綴られた書簡体小説。いつもどおり、海馬亭に住む人達との心暖まる話と心安まるファンタジーにゆっくりと浸れる村山さんの作品。最後におまけとして、書き下ろし中編「17年後~眠れる街のオルゴール(前編)」もついている。2019/04/15
へくとぱすかる
136
読み終わって、あぁこの作者、作品は信用できるな、と思った。児童文学ながら、近現代の歴史や人々の重みをしっかりと受け止めた文章。そして爽やかな風を思わせる美しい物語。1年の最初に読む本にして、本当に良かったと思いました。2014/01/03
hirune
78
八つ当たりで人を傷つける言葉を投げつけても、平手打ち一発で許してもらえるのは子どもの特権だね。そして子どもに傷つくことを言われても許してやるのがオトナの義務だなぁ、というようなことを考えました。しかし、最後の書き下ろしが「前編」ってなんなのだ^^;続きを探してこなきゃ☆2015/12/12
七色一味
68
読破。父親を探して山を降りて風早の街にきた女の子が、山に残ったお姉さんに送った3通の手紙と、番外編(前編)の4編を収録した、不思議な風早の街の物語はここから始まったとも言える作品です。対象年齢的に、言葉遣いや言い回しがまどろっこしい感じはするし、冗長と思える部分もあるけれど、手紙ですから(笑) 2013/09/10
財布にジャック
65
風早の街が舞台とあっては、読まないわけには行かなくなりました。なんとも可愛らしいやまんばのお話で、とっても村山さんらしいです。17年後のお話も良い感じでしたが、後編へ続くみたいで、これは2を読めという罠なんでしょう…ねっ。罠とは分かっていても、やっぱり次巻も続けて読みたいと思います。2013/09/27
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