出版社内容情報
心理学で急速に進む「非意識」研究の知見で,公正でありたいと思う人間の心にも,かなりの誤りや歪みがあることが分かってきた。この「心に潜むバイアス」を知ることは,自分や自分の行動を理解するため,さらには自己改善へと向かうためのステップとなる。潜在的態度を測る注目のテストIATにも言及。下條信輔氏推薦!
◆推薦のことば
人は自分で思っているほど,自分の心をわかっていない。
本人も自覚できない潜在的な態度を測定する画期的な方法を中心に,この本は展開する
差別意識や様々な認知の「盲点」について,読者は目からウロコの経験をするはずだ。
(カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授 下條信輔)
◆主な目次
日本語版発刊によせて
はじめに
第1章 マインド・バグ
第2章 真実の裏の顔―日常生活にはびこる様々な嘘
第3章 ブラインド・スポットの中へ
第4章 矛盾する2つの心
第5章 タイプ分けしたがる人間―ホモ・カテゴリカス
第6章 ステレオタイプの危険性
第7章 われわれと彼ら
第8章 バイアスをつくり出すマシーンといかに闘うか?
付録1 アメリカ人は人種差別主義者か?
付録2 人種と不利な立場と差別
訳者あとがき
日本語版発刊によせて
はじめに
第1章 マインド・バグ
視覚的なマインド・バグ
記憶のマインド・バグ
2つの有名なマインド・バグ―利用可能性と係留
社会的マインド・バグ
最後に
第2章 真実の裏の顔―日常生活にはびこる様々な嘘
灰色の嘘(グレイ・ライ)
透明な嘘(カラーレス・ライ)
赤い嘘(レッド・ライ)
青い嘘(ブルー・ライ)
研究で質問を行うということ
真実性の再来
第3章 ブラインド・スポットの中へ
新しいテスト
潜在連合テスト(IAT)
IAT(潜在連合テスト)のしくみ
人種IAT
「自動的な白人への選好」は「偏見」を意味するのだろうか?
たんなる連合が行動に影響を及ぼすだろうか?
第4章 矛盾する2つの心
心の2側面―内省的と自動的
2つの心の解離―心のシステムの不整合
認知的不協和と知りたいという選択
身体と心
あなたは葬儀士とデートするだろうか?
あなたが気づかない心の奥底の偏見
笑うことはいけないことか?
高齢者を好む人はいるか?
自動性について考える
第5章 タイプ分けしたがる人間―ホモ・カテゴリカス
ステレオタイプはどれほど正確か?
ステレオタイプの科学的研究
ステレオタイプは通常好意的でない
カテゴリー
カテゴリーを用いるようにできている心
いかにステレオタイプを用いるか
ステレオタイプ化は有用な目的をもつか?
誰がステレオタイプを用いるのか? 誰がステレオタイプ化されるのか?
第6章 ステレオタイプの危険性
知ることvs承認すること
一夜にして有名
「黒人=有害」ステレオタイプのコスト
アメリカ人=白人というステレオタイプの問題
自滅的なステレオタイプ
ジェンダー-キャリア・テスト
ジェンダーと達成
数学=男性、私=女性、ゆえに、数学≠私
第7章 われわれと彼ら
印をつけること
乳児
幼児
いったんテロリストと見られたら、もうテロリスト?
最小条件集団
ニューロンは「われわれ」と「彼ら」を気にするか?
カーラの手
第8章 バイアスをつくり出すマシーンといかに闘うか?
ジェンダー・マインド・バグを負かす音楽家のガイド
マインドバグを負かす解決法のさらなる探求
マインド・バグは根絶できるのか
迂回することによってマインド・バグを負かす―考えないで行うことによる解決法
数学的な方法でマインド・バグを負かす
善良な人々の心に潜むバイアス―内集団ひいきを理解する
自滅的なマインド・バグを発揮せずにいられるか?
マインド・バグ、ブラインド・スポット、マシーン、そして善良な人々
付録1 アメリカ人は人種差別主義者か?
1950年以前に広まっていた公然の人種差別
人種に対する態度の進化 1950-2000
「間接的な」研究方法
質問への回答
付録2 人種と不利な立場と差別
結論リスト
7つの結論
謝辞
訳者あとがき
原著注
文献
人名索引
事項索引
【著者紹介】
関西大学 社会学部 教授
目次
第1章 マインド・バグ
第2章 真実の裏の顔―日常生活にはびこる様々な嘘
第3章 ブラインド・スポットの中へ
第4章 矛盾する2つの心
第5章 タイプ分けしたがる人間―ホモ・カテゴリカス
第6章 ステレオタイプの危険性
第7章 われわれと彼ら
第8章 バイアスをつくり出すマシーンといかに闘うか?
付録1 アメリカ人は人種差別主義者か?
付録2 人種と不利な立場と差別
著者等紹介
バナージ,マーザリン・R.[バナージ,マーザリンR.] [Banaji,Mahzarin R.]
オハイオ州立大学で博士号を取得した後、ワシントン大学で博士研究員をした。その後、彼女はイェール大学で14年間教鞭をとったが、その間にレックス・ヒクソン優秀教師賞を受賞している。彼女は現在、ハーバード大学心理学部においてリチャード・クラーク・カボット社会的倫理学教授をし、ラドクリフ高等研究所のキャロメ・K・フォーツハイマー初代教授としても活躍している。また彼女は現在サンタフェ研究所において人間社会力学領域のコーワン教授の職にもある
グリーンワルド,アンソニー・G.[グリーンワルド,アンソニーG.] [Greenwald,Anthony G.]
イェール大学で学士の学位を取り、ハーバード大学で博士号を取得した。そして、教育テストサービス(ETS:TOEIC、TOEFLをはじめ、全米の大学や大学院入学共通試験など標準化された数百の試験を作成している世界最大のテスト開発機関)にて博士研究員をした後、オハイオ州立大学で20年教鞭をとった(その当時、マーザリンが彼の大学院生であった)。現在はワシントン大学心理学部の教授であり、またマーケティング・国際ビジネス学部の非常勤教授でもある
北村英哉[キタムラヒデヤ]
1991年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、関西大学社会学部教授(社会心理学博士)
小林知博[コバヤシチヒロ]
2003年大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。現在、神戸女学院大学人間科学部准教授(人間科学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
春風
新橋九段
hurosinki
ビッフィー