内容説明
直木賞作家による国際謀略小説の傑作!赤道直下のポーレア共和国支配権をめぐって企てられた国際的陰謀。大統領派と反大統領派が激しく対立。その渦中に元海上保安庁特殊救難隊隊長の宇佐美が巻き込まれた。南国の小さな島を舞台に繰り広げられる謀略と陰謀の嵐。
著者等紹介
佐々木譲[ササキジョウ]
北海道夕張生まれ。1979年『鉄騎兵、跳んだ』で、オール読物新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
128
2018/11/9 Amazonより届く。 2022/2/10〜2/19 海上保安庁を死亡事故でやめた宇佐美は赤道直下のポーレア国に潜水調査の仕事で訪れる。身に覚えのない荷物があることに気づき、誰のものかを探すうちに、宇佐美をこの仕事に誘った赤嶺が射殺される。どうやら背後には大統領派と反大統領派の争いがあるらしい。犯人を探す宇佐美はこの騒動に巻き込まれるが、背後には日本が絡んでいるらしい・・・。 1993年の作品らしく、バブルの名残のある内容。 それにしても久しぶりに読んだ700ページ超の作品は長かった2022/02/19
しーふぉ
20
冒険海洋小説と言う割には、ダイビングの描写は少ないのが残念だけど面白い。エンディングはもうちょっと書いて欲しかったですね。中途半端に感じられる。2020/03/25
🐾ドライ🐾
9
唯一の資源リン鉱石も残り少なくなった太平洋の小さな島国ポーレア共和国。その支配権を持つことで利益を得るのはどの国か… 長々と読んで黒幕の手先はアンタなのかよ!と驚くよりツッコミを入れたい。1993年の作品なので当時の日本なら金にモノを言わせる流れはあり得そうだけど、いまなら中国が軍事力でチョチョイとやって掻っ攫っていきそう。 主人公のトラウマとか死ぬ役割の人に割かれる文章が薄い。脇役のムンゴグ警察長官がいい味を出してた。ページ数も多いしクライムサスペンスとして濃厚になりそうな雰囲気はあるのに軽くて残念。2021/02/21
HoneyBear
5
佐々木譲作品としては今一つ。
nagoyan
4
優。ポプラ文庫版のあとがきで池上冬樹が「佐々木譲の中期を代表する作品」と評している。それはともかく、僕が佐々木の冒険小説に期待したい艶っぽさが、この作品にはない。このためか、終盤の宇佐美の行動の動機が希薄に感じる。物語の展開は流石なのだし、この事件の真相はそれなりに説得力がある。が、キャラが魅力的かといわれれば、もっと個人的な動機があれば、ドラマを盛り上げることもできたろう。着想と設定が申し分なかったが、もっと、非道な敵役がいれば小説としてはオモシロかった。それがオチの弱さにもつながっているように思う。2011/02/19