ポプラ文庫ピュアフル
林の中の家―仁木兄妹の事件簿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591120637
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

シャボテン・マニアの豪邸で留守を預かることになった仁木兄妹。深夜の電話で呼び出された二人は、有名劇作家の自宅で起きた殺人事件に巻き込まれ―。緻密に張り巡らされた伏線と鮮やかな推理、マイペースな植物学者の兄と、好奇心旺盛な妹の凸凹コンビが醸しだすユーモラスな雰囲気が、絶妙にブレンドされた傑作長編ミステリ。著者自らが本作を語った「悠久のむかしのはなし」も特別収録し、待望の復刊。

著者等紹介

仁木悦子[ニキエツコ]
1928年東京都生まれ。4歳で胸椎カリエスと診断されて、歩行不能の生活を送る。20代半ばから執筆を始め、57年『猫は知っていた』で第3回江戸川乱歩賞を受賞。81年『赤い猫』で第34回日本推理作家協会賞短編賞を受賞。爽やかな読後感の作風で人気を博し、本格派女流推理作家の先駆けとなる。86年逝去。大井三重子名義で童話も発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

66
仁木兄妹事件簿シリーズ第2弾。〔再読〕事件は、仁木兄妹にかかってきた1本の電話から始まる。電話は途中で切られ、二人が駆けつけると一人の女性が殺されていた。登場人物の関係がかなり入りくんでいるので、キチンと整理しながら推理したほうが良い。読みやすく丁寧に創られた作品だと分かるだろうが、黒電話の問題は携帯時代の人達には、解りにくいだろうと思うと、時の過ぎ去るスピードの早さに寂しさすら感じる。証言や状況から僅かな矛盾に気づき、犯人を特定していく展開は基本に忠実であり、やはり犯人を推理出来てこその名作と云いたい。2016/12/12

へくとぱすかる

61
久々の再読はポプラ文庫。ストーリーも何もかも忘れていたけど、ただひとつトリックを覚えていました。伏線で出てきたとき、あっと思ったものです。それを成立させる設定も、すでに登場していたことに後から驚いたりも。しかし何と言っても、253ページのたった1行。いや、たったひとつの言葉に思い切り驚きました。戦時中の面影も残る1959年の作品世界。古典に数えるべき作品でしょう。2017/02/18

佐島楓

39
感触はライトだけれど、内情はドロドロしていて、あまりジュニア層にはおすすめできないかも・・・。仁木さんの系譜を宮部さんが受け継いでいるのでは、という新保さんの解説には納得できた。2016/04/01

roomy

33
人が殺されてもなんだかほのぼのする読後感はイラストのおかげか仁木兄妹のキャラのおかげか。長編で読み応えがありました。皆さんの感想にもあるように登場人物の相関図があるとよかったです。2015/01/15

みお

19
複雑かつ大量の登場人物に四苦八苦しましたが(人物相関図を何度欲したか!)、おもしろくてぐいぐい読みました。仁木さんのとても読みやすく心地よい文章が好きです。兄妹のコンビも、おかしくてかわいい。仁木さんのデビュー当時の本格推理小説の書き方がすごく興味深かったです。……ちょっと、ほんとにほんのちょっとだけだけど、私もやってみたくなりました。2012/03/12

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