内容説明
佐賀県牛津を舞台に繰り広げられる男子ソフトボール部物語!破天荒な言動でいつも誰かを巻き込む野口といつも巻き込まれる常識人・鬼塚。ふたりを中心にして変てこな9人のメンバーが集まる!ゆるゆるなのに感動!の青春ストーリー!俊英・野口尚による文庫書き下ろし。
著者等紹介
関口尚[セキグチヒサシ]
1972年生まれ。茨城大学大学院人文科学研究科修了。2002年、『プリズムの夏』で小説すばる文学賞新人賞を受賞してデビュー。『空をつかむまで』で坪田譲治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒラソル
13
さくっと読めるなぁ。うまくいきすぎなのだが、ネットで調べると実話に基づいてるらしい。確かに全国は近いスポーツだろう。野口のキャラは流石に脚色されているのだろうけど。でも、やったみなければわからん!と頑張る姿はいいね。恥ずかしいと思うのが恥ずかしいって言葉はいいよね。恥ずかしくたっていいじゃない。何かに一生懸命やることを笑うやつがいたらそいつこそ恥ずかしいやつだ。格好悪くても打ち込む姿は本当はかっこいい。かっこいい大人になりてーなー。2016/02/17
takaC
9
関口尚らしい無難なまとめ方だが、青春モノはそれで構わない。2010/04/12
nonたん
8
あー、パコ書いた人かー、知らんかった。って、映画も見てないぞ!でも良かったって聞いてる。しかし、青春好きが止まらなくなってきている。しかも、ソフトボールって。意外と熱くなれるのは何故?野口!お前の口車に乗せられたようだよ、私も。。。妙な天才についていくのは、鬼塚君でなくても大変だよね。でも、女子マネっていいなぁ。。。2010/06/02
爽
7
ひとりで何かを成し遂げることはとても難しい。でも、そこに誰かいたらどうだろう。自分を支えてくれる人がいたら、格段に成し遂げることのできる確率は上がる。ソフトボールが好きではなくても、やっているうちに好きになることだってある。その魅力や深さにはまることが。集まった9人で汗をかいて、必死に練習して。全国大会を目的に集まった彼らだけど、そこで得たものは何物にも変えられない大切な宝となるだろう。2011/02/26
anemone
6
ゆるい…(苦笑)でも、体育会系の判り易い青春や称賛に憧れる気持ち、ちょっと解るなぁ。道筋をすっ飛ばしてゴールしか見えない、だからこそ強気で動き回れる者。ゴールまでの細々とした雑事や障害を思い、動き出せない者。強い孤独感もない代わりに、充足感や確固とした居場所も無い。そんな等身大の自分を受け入れるまでの葛藤。打ち込む対象が青春の全てなら勿論素晴らしい。でも別の何かの為の過程や手段であっても、それはそれでいいはず。展開はともかく、こういう鬱屈したグダグダ感もまた青春だな…。2010/06/20