内容説明
ルパンの部下ジルベールは、ある別荘から、何の変哲もないガラス栓を盗み出した。しかしその別荘で殺人があり、彼は強盗殺人の容疑で死刑判決を受けることに。部下を救おうとするルパンの前に立ちはだかる代議士ドーブレック。ガラス栓にかくされた秘密とはいったい。
著者等紹介
ルブラン,モーリス[ルブラン,モーリス][Leblanc,Maurice]
1864年生まれ。フランスの小説家。雑誌社の依頼でアルセーヌ・ルパンを主人公とする短編「ルパン逮捕される」を発表して爆発的人気を博す。以後、『奇巌城』『8・1・3の謎』などの傑作を数多く残す。1941年没
南洋一郎[ミナミヨウイチロウ]
1893年生まれ。本名は池田宜政。野口英世等の伝記を池田宣政名義で、南洋一郎名義で『吼える密林』、『緑の無人島』などの冒険小説を執筆。戦後手がけた『怪盗ルパン全集』(ポプラ社刊)が圧倒的な人気を得た。1980年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rigmarole
7
印象度B+。相も変わらずのスリルとサスペンス、そして痛快劇。散りばめられたミステリー、適当なところでの種明かし、次なる展開とどんでん返しといった巧妙な構成。そして「しにものぐるいの競走だ。いのちがけのボート・レースだ」(p.36)といったような南氏の語り口。勿体ぶったわざとらしい脚色にも見えるので、最近の本ではなかなかこうは書けないでしょう。しかしこれが読んでいて快感なのです。都合の良すぎる話も多いですが、愉しませてもらったから良しとしましょう。ただ、結末がちょっとあっけなかったか。2017/07/24
イリエ
4
これはルブランの傑作だと思う。いい大人も夢中になってしまう。2011/05/03
ホームズ
4
新潮文庫版で読んだ時にはルパンがすべてに後手後手感じを受けてしまったけど、子供向けの本として読めばそこの部分がドキドキになってしまうんですね(笑)しかしこれって強請られる方にもあまり同情ができないような・・・。とりあえず水晶栓の隠し場所は面白かったし、物語全体も楽しんで読めたから良かったかな(笑)2010/01/11
仮ッ子
2
殺人の疑いをかけられ、死刑宣告を受けた部下を救うため、東奔西走、大活躍をするルパン。部下が無心にルパンの助けを信じるあたり、「走れメロス」みたい。息もつかせぬ冒険活劇!2010/02/24
pyonko
1
多分初見だと思う。こんなにルパンが苦戦している所を見るのは初めて。ドーブレックの徹底した悪役っぷりが良い。2014/07/12