内容説明
かなわなかった恋ほど、あとをひくのはなぜだろう?はじめての彼・宗治は体育会系男子。可南子は彼の話す関西弁が好きで好きでたまらない。心も体も柔らかく包んでくれるような宗治との甘くぎこちない恋のはじまりに心躍らせる一方で、過去にフィギュアスケートでペアを組んでいた初恋相手・ナガルを忘れられずにいて…。恋愛小説の名手が、初恋と新しい恋の間で揺れる、等身大の19歳を描いた、純度100%の青春恋愛小説。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。1993年に「おとぎ話」(『玉手箱』所収)で海燕新人文学賞受賞。2005年に島清恋愛文学賞を受賞した『欲しいのは、あなただけ』(新潮文庫)や、2006年に発表した『エンキョリレンアイ』(世界文化社)などで一躍人気を博す。現在、ニューヨーク州ウッドストック在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベイマックス
95
主人公の可南子は、スケートペア競技者だった。ペアの相手の流を好きになるが、彼には素敵な彼女がいた。可南子は引退して大学生に。そこで、宗治と出会い恋愛に発展していく。流への気持ちが再熱しそうになる描写にいたたまれなくなる。それでも、コーチの死などの経験をしつつ、最後は落ち着く。◎うん、読みやすく、変に凝った展開もなく、いい恋愛小説だった。◎『ガープの世界』を読みたくなった。2021/06/08
チアモン
49
あぁ。戻りたい。思春期の頃に・・・。そして、こんな素敵な恋愛もしてみたかったなぁ。きゅっと胸が締め付けられるような、甘酸っぱい・・・。前に前にと進んでいく主人公。好きだなぁ。とても読みやすく共感できる作品でした。2019/05/30
星落秋風五丈原
13
双子の姉・楓が付き合っていた冬樹と情熱的な恋に落ち、二人でアメリカへ逃避行した桜。それから十数年、カメラマンとして仕事が軌道に乗ってきた冬樹と桜は離婚、愛娘・美亜子と二人で、アメリカの田舎町・キングストンに暮らしていた。ただ、月に一度、新しいパートナーと暮らす冬樹に美亜子を預けなければならない。14歳になった美亜子は、冬樹の妻・カリンを慕いなついている。わずかな時間、娘と離れる不安を、桜はぬぐうことができない。その日も、長距離バスの停留所に美亜子を送るのだが……。 2010/01/07
sunafukinT
12
★ こんな恋愛ある?ボクがしらないだけなのか、恋愛ファンタジーなのか。。ファンタジーであってほしい 笑▼ボクが苦手とする小説。読んでいて「現実なら男乗り換えるんだろうな。。」「この恋愛脳カップル、裏では色々やってそうだな。。」とか思いながら読み終えた。▼おきれいすぎて心へのダメージが半端ない 笑▼★1つは個人的にあれってだけです。好きな人は好きだと思う。2020/02/13
奏
7
《列車の進行方向とは反対の座席に座って、過ぎ去ってゆく景色をいつまでも眺めていることはできるけれど、そのあいだも列車は、前向きに走っているのだ。》昔フィギュアスケートをやっていた19歳の可奈子。彼氏・宗治のことが大好きな一方、フィギュアでペアを組んでいた初恋の人・ナガルを忘れられない。フィギュア時代のコーチの入院の報せが、彼女の過去を呼び起こす…。過去と未来の間で揺れる素直な心を描いた恋愛小説。お久しぶり2度めまして。等身大の想いが詰まった素敵な一冊でした。小手鞠さんやっぱり好き!他の作品もまた読みます。2021/12/04
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