内容説明
夫がアルツハイマーに。六十数年連れ添った夫婦に、危機が訪れた。絶望的な思いにとらわれながらも夫を支える妻。ところがある日…夫婦の絆が胸を打つ、感動の手記。
目次
1章 「アルツハイマー」の宣告
2章 家族の日々
3章 しのびよる老い
4章 八十八歳の転居
5章 闘病の日々
6章 回復の兆し
7章 穏やかな老後
談話 「アルツハイマー」からの生還(荒井保経)
著者等紹介
荒井和子[アライカズコ]
1927年生まれ。東京都立第一高女卒。医師の夫・保経とともに、長く医院を支える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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milk tea
15
家族が支え、特に奥様は頑張ってましたね。 年齢的にもなかなかそこまでできる人はいないでしょう。 いろんなシーンで、いろんな人たち出会い、いろんな五感を使う生活は必要だなと思いました。 2023/09/12
円舞曲
8
叱咤激励をしないというのは本当に大変で、気がつくと……(汗)脳や精神の病気はこれからの医療で、わからないことだらけだと認識しつつ、迷うと医療にしがみつきたくなる。当事者が楽しくて行きたくなるようなデイサービスがあれば、と日々思う。認知症としての失言、失行、失念、実行機能の障害かの判断も難しい。2012/07/23
魔法野言葉
1
我が家の義父は75歳でアルツハイマーと診断され現在85歳、78歳で義母に先立たれたが、義母の病気も理解できないでいた。義母も最後の5年位は認知症となり亡くなった。80半ばの発症でこの回復力はすごい。私は主人に、あなたが、アルツハイマーと診断されたら介護する自信がないから、絶対元気でいてとお願いしている。7歳年上の主人は私がなったら介護してくれるというがはたして・・・。2013/07/15
あきぷぅ。
1
(図書館)私も、こんなご夫婦になれたら、と思う。2012/01/15
ナツ
1
アルツハイマーは、単純にアルツハイマー(脳の萎縮)だけでは語れない病気なのだということがわかる本。 アルツハイマー本来の症状である実行機能の障害から起こる「うつ病性仮性認知症」による能力低下を乗り超えることが大切で、「うつ病性仮性認知症」による能力低下をアルツハイマーの症状による実行機能の障害と分けてとらえる考え方が必要なのではないか、と素人考えながら思った。 この2つを分けて考えることができれば、介護者の精神的負担も軽く済み、諦めにより患者の病状進行を無駄に進める可能性を低くできるのではないだろうか2009/08/04