内容説明
つぼのなかには、ぶす。ぶすは、そのうえをふいてきたかぜにあたるだけでいのちをうしなうという、あぶな~いもの。でも、つぼのなかのぶすをのぞいてみると、なんともうまそうにみえてしかたがない。さてさて、「ぶす」のしょうたいとは。
著者等紹介
内田麟太郎[ウチダリンタロウ]
1941年、福岡県生まれ。看板職人を経て、絵詞(えことば)作家になる。『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん賞、『うそつきのつき』(文溪堂)で小学館児童出版文化賞、『がたごとがたごと』(童心社)で日本絵本賞、『かあちゃんかいじゅう』(長谷川義史・絵/ひかりのくに)でけんぶち絵本の里大賞を受賞
長谷川義史[ハセガワヨシフミ]
1961年、大阪府生まれ。『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』(BL出版)で2000年に絵本デビュー。『おたまさんのおかいさん』(解放出版社)で講談社出版文化賞絵本賞、『かあちゃんかいじゅう』(内田麟太郎・作/ひかりのくに)でけんぶち絵本の里大賞、『いろはにほへと』(BL出版)で日本絵本賞、『おじいちゃんのごくらくごくらく』(鈴木出版)でけんぶち絵本の里大賞びばからす賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
112
ほとんどの方がご存知の狂言「ぶす」を子供向けの絵本にしたもので、かなりシュールな絵が大人も笑わせてくれます。主人の顔や冠者の二人など見ただけで楽しくなります。かなり小さい子供などはあまり理解できないかもしれません。2017/11/19
それいゆ
83
2年生に朝の全校一斉読書の時間に読み聞かせをしました。学校支援のボランティアグループによる読み聞かせですが、この絵本は文字数が意外と多くて、20分かかりました。自分で読むのはたいへんかな?と思いますが、ところどころ説明を加えながら読んだので、内容はよく解ったみたいでした。読み聞かせ後、何人もの子が感想を言ってくれました。毒を食べた後どうなるのか?ドキドキしながら聞いていたようです。2015/01/16
それいゆ
51
3年生に読み聞かせをしました。同じ狂言絵本の「かきやまぶし」と「かたつむり」よりもこの「ぶす」の方が内容も分かりやすくて、面白そうでした。かけじくを破る場面は子どもたちにも理解できますが、大天目を割るという表現は大茶碗を割って粉々にしたと置き換えて読みました。子どもたちは、ぶすを食べても死なないので不思議いっぱいで、どんな終わり方をするのか興味津々だっだったようです。2014/07/04
Willie the Wildcat
46
見るな!と言われれば気になるのが人の心。「嘘も方便」、「嘘から出た真」・・・。嘘に纏わる諺も多々。生活の潤滑油になる嘘ならいいかも!って感じさせる。『附子』。だからこそ、主人も笑って許せる度量が欲しかったかなぁ・・・。絵は、水彩画で元気一杯!次郎冠者・太郎冠者の豊かな表情。中でも、言い訳の時ですね。何気に家紋なども愛らしい。2013/08/25
香菜子(かなこ・Kanako)
37
ぶす (狂言えほん)。内田麟太郎先生の著書。狂言の曲目にあるぶすのお話を子供向けに描いた絵本。子供たちへの読み聞かせれば、狂言への興味が湧くきっかけになるかもしれません。2019/08/12