内容説明
中学二年の夏休み、英治たちは船で沖縄に向かった。銀鈴荘の金城まさから、故郷の美しい自然がアコギなリゾート開発業者の手にわたり、骨も埋められないと聞いたのがきっかけだ。本島からさらに船で半日ほど離れた小さな島を訪れた「ぼくら」。地元の中学生たちと協力し、イタズラ大作戦をくりひろげるが、手ごわい土建業者に加え東京からやってきた殺し屋までからんできて…。青空の下、サンゴと白浜とマングローブ林に囲まれた秘島で、元気いっぱい戦った真夏の思い出―。
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
1928年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。父親の死後、少年期を愛知県ですごす。大学入学と同時に上京、出版社勤務を経て作家活動に入る。1979年、直木賞候補作となった『未知海域』で作家デビュー、社会派ミステリーや企業情報小説等で活躍。現在は、名古屋市在住。旺盛な執筆活動のほか、教育問題、豊橋ふるさと大使などでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
59
シリーズ6冊目。やや短いものの、石垣島に近い離島が舞台で、日射しの下の頑張りが感じられる。「ぼくら」の特徴はめげないこと。深刻にならないで、次々に新しいことをやってみること。こういうチャレンジ精神の明るさが、他の小説にはない爽やかさをもたらしてくれているような気がする。絶体絶命のピンチなんて似合わないから、フィクションであることはもちろん承知で、安心して読めます。中学生編はあと5冊で完結らしいけど、ドラマにありがちな危機感とは無縁な冒険を、ぜひ続けて読めれば、と思います。2020/10/01
かな
38
1991年に映画となった「僕らの七日間戦争2」の原作となる本書。1991年といえばバブル崩壊の真っただ中であり、そのあたりの背景も含め地上げ屋やリゾート開発の問題を巧妙に絡めぼくたちのいたずら大作戦が始まる。舞台を沖縄本島からさらに船で半日ほど離れた小さな島で、たった4人になってしまった地元の中学生と東京からやってきたぼくたち9人、レポータの矢場さんと協力し島の自然を守るために開発業者や殺し屋達総勢14人を相手に爽快ないたずらでやっつけてゆく。壮大で美しいサンゴ礁そして雄大な自然の島をまもれ。2022/08/15
はる
19
今回はぼくらがなんと沖縄まで遠征❗当日至るところで開発が進み自然がどんどんなくなって行く時代の様子がリアルに書かれていました。実際当日私はこのくらいだったけど、自然とか全然関心が無かったから自然の大切さに気付いてるぼくらは一味違うな~(*^▽^*)2016/01/15
Mee.
13
今作の舞台は沖縄の神室島。素晴らしい自然を破壊しようとするグループから島を守る物語。英治たちの勇気と団結力は相変わらず凄い(笑)攻めてきた敵を石灰まみれにしたり、パイナップルを頭から落としたり...悪知恵が半端ないです(笑)個人的にはもう少しやりあって欲しかったなぁ(´∀`)2018/10/08
でにろう
7
沖縄の離島で環境破壊をする土建屋と対決。映画にもなっているそうで、シリーズ2以降では一番面白かった。沖縄の海もきれいなんだろうな。2020/12/19