内容説明
春休みも近い3月下旬。「ぼくら」の中学にアメリカから転校生が来た。自分は病気のためあと3年の命で、信仰のおかげでUFOを呼ぶことができるという彼に誘われ、見物に行った英治らだが、そこで2人が突然、消えてしまう。まさか、UFOに連れ去られた?英治らはTV局の矢場や瀬川老人に応援をたのみ、2人の奪還に向かう。やがて、ある宗教団体の悪だくみが明るみに…。「インチキな大人」ととことん戦う中学生の、大人気痛快学園ストーリー第3弾。
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
1928年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。父親の死後、少年期を愛知県ですごす。大学入学と同時に上京、出版社勤務を経て作家活動に入る。1979年、直木賞候補作となった『未知海域』で作家デビュー、社会派ミステリーや企業情報小説等で活躍。現在は、名古屋市在住。映画化作品に「ぼくらの七日間戦争」(ブルーリボン作品賞、他受賞)などがある。旺盛な執筆活動のほか、教育問題、豊橋ふるさと大使などでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
第3作。UFOがからんだ新興宗教が出てくるなど、年代を先取りする内容。世界の終わりが1999年だとは、前世紀に流行した言説だが、それが10年先のことだと書いてある。作品の時代が、およそわかるが、子どもと大人の対立は、今も昔も変わらない。これで3回目になるが、あいかわらずひどい先生たちだ。それにしても強敵なのに、協力してくれる大人とともに事件に立ち向かっていくのだから、すごい子どもたちである。元気印だな。こんな力が今の子どもたちにはあるだろうか。いや、だからこそ、今でも読まれているのだ、ということか。2020/09/17
かな
39
ぼくらの七日間戦争の第3弾。1年生の終わりに「狼少年(うそつき)ごっこ」を始めようとする相原と英治。その矢先に友達になった木下がUFOを呼べると言い出す。UFOを召喚中2人の少年が行方不明に。先生や父兄は狼少年ごっこをしていた英治たちの仕業だと決めつける。その真相は、ある宗教団体が企てた拉致事件だった。ぼくらの理解者の瀬川老人、さよ婆さんレポータの矢場も巻き込み2人の奪還に動き出す。一歩間違えばの綱渡りには間違いないのだがぼくらの行動や決断力にはただただ驚くばかり。時代を超えて読まれているのがよくわかる。2022/07/28
Mee.
16
シリーズ三作目、今作も最高でした☺︎何度読んでも、英治たちの団結力に憧れる。自分も教師とか政治家とかあんまり好きじゃないから、狼少年ごっこの時の喜びは半端じゃない(笑)そして新たな仲間、木下吉郎。予想はついていたけど、やっぱり少し悲しい気持ちになりました。2018/09/19
はる
16
今回はとうとう本当の事を言っても大人達が信じてくれなくなってしまうのですが、そんな事ではくじけないところが彼らの魅力ですよね(*^▽^*)このシリーズを読んでたら当時どんなものが流行ってたのかがよく分かります(*^▽^*)UFOに誘拐されたとか目撃したとか特番が組まれてた当時を思いだしながら懐かしくなりました。2015/10/04
frosty
11
「ぼくら」シリーズは面白いくらいスラスラ読める。まあ、ポプラ社から出ている本だから、児童向けっていうのもあるんだろうけど、今、子供でも大人でもない、そのはざまにいる私が読んで、なんだか子供ってすごいな~って思ってしまった。今回はUFOとかファンタジー要素もぽつぽつでてきて、楽しかったな~。一巻から、ずっと登場人物の個性が光ってて、とてもいいな、と思った♪ 子供だって戦えるんだ。矢場さんは、脳が成長していないんじゃなくて、心が柔軟なまま大人になれた子なんだろうな、って思う。2014/10/28
-
- 和書
- 図学ノート (第2版)