出版社内容情報
東京の有名デパート宝石展で、「志摩の女王」という真珠の宝塔が盗まれた! サーカスを舞台にまたしても二十面相と探偵団の戦い。
内容説明
デパートの宝石博覧会から、真珠の美術品を持ちだしたどろぼうは、アドバルーンにつかまって大空へ。ところが、犯人をつかまえてみると…。「灰色の巨人」となのる怪人が、今度は「にじの宝冠」をぬすみだす。賊を追いかける少年探偵団がたどりついたのは、サーカスの大テント。奇妙な賊の一味は、ここにまぎれこんだのか。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
明治27(1894)年10月21日、三重県名張町(現名張市)に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正12(1923)年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和11(1936)年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和40(1965)年没
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感想・レビュー
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baba
31
シリーズ11作目。サーカスを舞台にいかにも子どもが好きそうな設定です。小林少年の活躍が大きいがちょっとマンネリ。2020/05/31
植田 和昭
9
コールタールのとこは確かに読んだような気が。一寸法師とかサーカスでいたようだけどこれは人権問題だなあ。でもぼくの小さい頃も縁日で蛇女という人物が公開されていて鼠を生で食べていました。あと傷痍軍人の演奏もありました。う~む。エロ黒ナンセンスとはこういうものかな。昭和という時代は、あなどれんなあ。2023/03/07
mintjam_
5
ルパンがからんだ宝石や、シャーロックの活躍など豪華な名前が登場。一寸法師から巨人まで、組織の人材もなかなか豊富ですね。逃走時に自身の本音を部下に語る場面で二十面相の人間味を感じました。 2020/02/29
KIYO
3
少年探偵シリーズ11。今回は名犬シャーロックが出てきたり、明智小五郎がヘリコプター操縦出来たりと新しい発見が沢山ありました。黒糸も今までにない追跡で相変わらず面白かったです。2016/01/19
芳樹
2
少年探偵シリーズ十一作目。 今回はサーカスがテーマ。 この頃はサーカス自体、あまり無いので想像しづらいが、時代的にサーカス+見世物なんだろう。 現代では差別等の理由で見世物は無くなったが、当時は当たり前にあったのだとこう言った作品で知ることが出来るのも、面白いと思う。 トリックはそこまで複雑なトリックでは無く、まさに子ども向け。 名犬の名前がシャーロックだったのは、ドイル人気の高さが伺えた。2017/09/30