出版社内容情報
ろう人形のような怪紳士に会った二少年は、その怪紳士を尾行していったのだが、その正体は透明怪人だった。
内容説明
町はずれのこわれたレンガの建物に、一人の紳士がはいっていった。後をつけていた二少年の目の前で、ぶきみな男が上着をぬぎ、シャツをぬぐと、そこには―何もなかった。目に見えない透明怪人の出現に、町の宝石店や銀行はふるえあがる。そんなときマネキン人形にばけた透明怪人があらわれて、デパート中がおおさわぎ。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
明治27(1894)年10月21日、三重県名張町(現名張市)に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正12(1923)年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和11(1936)年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和40(1965)年没
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感想・レビュー
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旗本多忙
24
二人の少年が、先生の家から帰宅途中、なぜか知らない見なれぬ町にはいった。そして、骨董屋の店先で仏像を眺めている異様な紳士に出くわす。二人は紳士の横顔を見て恐ろしく仰天した。事件性を感じた二人は怪紳士を尾行し始めた。更に少年らの後から、これも謎の紳士を追う一人の男がいた。彼らは尾行して更に仰天する光景を見た。その怪紳士は何者なのか?おおよその読者は正体を知ると思うが‥‥何で見えないの?僕はずっと不思議に思ってた(笑)しかし、無茶苦茶にアホらしいくらい手がこんでますよ犯人。演技力と労力に拍手だな(笑) 2018/07/23
植田 和昭
10
ブラックマジックとかインド人とかコールタールの缶ことは何回も出てきたお話です。今回もBDバッチが役に立っています。2時間ほどで一気に読めました。ちょっと行き詰った感があります。シャーロックホームズの最後の方の刊もアイデアが出尽くしていたよなあ。乱歩先生も苦しんだんだろうなあ。 2023/03/15
まみ
8
息子が小学生の時に読んでいた本。当時面白いからと勧められていたことを思い出し読んでみました。 この人怪しい…。と思っていた人が怪人二十面相だったけど、なんとまあマジックや替え玉の多いこと。そもそも透明人間もウソだったとは。すっかり騙されました。子供向けだけどとても楽しめました。2013/11/05
みぃひ
5
黒魔術と腹話術があればだいたいのことはなんでもできるっしょみたいなおおざっぱさを感じた😂犯人ははじめからだいたい検討ついてたから、読んでる最中から、いや、宝の在りかをそう易々と教えてはならんよ、、、、てなった笑2022/06/26
さっきぃ
5
透明人間が本当にいるかと思ってドキドキした。最後の明智探偵の謎解きがお見事!それにしても怪人二十面相…懲りずにすごいな。2016/01/28