- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
ベネズエラの小さな村で、ふたりは出会った・・・。 一生、心のどこかが覚えている、やさしく、甘く、ほのかに苦いラブ・ストーリー。
内容説明
ガブリエル・アンジェリコは、心臓が右の胸にある体で、嵐の夜に生を受けた。アンデス山脈に囲まれたベネズエラの小さな村で、海を夢みながら育った。多感な女性、クララ・ヨルゲンセンがノルウェーからやってきたときから、ガブリエルの人生は変わってしまう―美しい風物のなかで織り成される、愛すべき人間たちの“生活”。気鋭の女流作家が人生の哀しみをやさしいタッチで描く、味わい深い翻訳小説。
著者等紹介
ヴァラ,クリスティン[ヴァラ,クリスティン][Valla,Kristin]
1975年、ノルウェー北部に生まれる。オスロ大学でフランス語を学んだ後、ベネズエラに2年間滞在、スペイン語とラテンアメリカ文学を学ぶ。また、ノルウェーのジャーナリズムの専門学校でも学び、新聞社に勤務。現在はフリーのジャーナリスト、作家として活躍。『ガブリエル・アンジェリコの恋』が処女作
中川あゆみ[ナカガワアユミ]
1962年、大阪に生まれる。大阪外国語大学在学中にデンマークに留学。関西外国語大学大学院博士課程後期修了。現在大学の非常勤講師をしながら絵本、児童文学研究を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロリーヌ@ベルばら同盟
61
ガブリエル・アンジェリコ教授は、アンデス山脈の谷間の町で生まれ、一生を同じ家で過ごした。芽吹いた土地を離れられないオリーブの木のように。何時も通りの繰り返しと思っていた新学期、受け持ちの留学生のクラスで、彼は運命の人を見つけた。クララ・ヨルゲンセン、生まれながらの旅人。「先生、今の世の中、恋に悩んで死ぬ人なんていないと思ってらっしゃるの」孤独な木が空に浮かぶ雲に寄せるような想い。南米の風物と北欧の叙情が呼応し、魔術的で芳醇な情熱と寂寞が美しい物語を紡ぐ。2021/07/20
凛
14
問題を解決したつもりで問題に解決されていることなんてザラにある。自分は運命論者であり享受しなければならないことしかないと思っているが、一つの肉体に宿る多重な人格全てを納得させられる訳もなく、彼らの諍いに今日も諦念するのです。春の香りのするリアリスティックな人生。甘い塩水。とても辛く美味しい物語だった。2014/03/18
飛鳥
6
舞台はベネズエラです。大学教授と学生が惹かれ合うんですが、学生のクララがよく分からない。教授を好きなような素振りはするものの同郷のノルウェー人男性と暮らしながらも、教授の家に通ったりと。時間設定が突然変わったりと中々難しかったです。 読後、気持ちのいい本ではありませんでした。装丁はサ-モンピンクでとっても可愛いんですが、内容とは全く違いました。2016/12/25
石井は生きている
0
恋の神聖なる。2015/06/01
ひなたのひかげ
0
こんなところまで私を連れて行ってくれるこの本は絶対だ。 2013/11/17