講談社現代新書
読み替えられた日本神話

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498716
  • NDC分類 164.1
  • Cコード C0295

内容説明

神様って、こんなにアバウトでこんなに面白い!アマテラスが蛇になり、安徳帝がヤマタノオロチに姿を変え、イザナギ・イザナミからアダムとエバが生まれ、「天皇即位の秘儀」が封印され、ナウシカが現代の神話となるまでの奇想天外、神々の変貌!『古事記』から『もののけ姫』まで時代に改変された神話の千三百年史。

目次

第1章 古代神話を読む(荒ぶる英雄神スサノオ;「シャーマン王」オオクニヌシ;アマテラス、戦う女神から皇祖神へ)
第2章 『古事記』『日本書紀』の成立と平安王朝の神話学(『古事記』『日本書紀』の生成;平安王朝の神話学)第3章 「中世日本紀」の饗宴(驚異の中世日本紀;「仏」を宿す日本神話;神話工房としての伊勢神宮;アマテラス、メタモルフォーゼ)
第4章 『古事記』の再発見から幕末の「日本神話」へ(宣長・篤胤の「日本神話」;幕末志士たちが読んだ日本神話)
第5章 日本神話の「近代」(国家神道と日本神話の不幸;戦後・ポストモダンの「日本神話」)

著者等紹介

斎藤英喜[サイトウヒデキ]
1955年生まれ。法政大学文学部卒業。日本大学大学院文学研究科博士課程満期退学。佛教大学教授。神話・伝承学研究の一方、国文学・歴史学・民俗学・スピリチュアリズムなど近接領域との交流のなかから、あらたな研究テーマを模索する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポン・ザ・フラグメント

7
「記紀」というけれども「古事記」が重視されるようになったのは本居宣長以降だというのは驚いた。知らなかったというより、騙されていた感がある。中世日本紀の豊饒さには、正統と異端、原典とバリアントという対立では説明できない面白さを感じた。また、現代においてもアニメやゲームによって神話が創出されているということで宮崎駿が取り上げられていたが、そこで諸星大二郎も語られるべきではないかと思う。抜けているのは片手落ちな感じがした。そんなに知名度ないかなあ。妖怪ハンターシリーズとか結構読まれていると思うのだが。2017/05/14

訪問者

5
『古事記』と『日本書紀』を、その成立から中世、近世、近代と、どのように受け入れられてきたかをわかりやすく解説している。本当に『古事記』はいちど読んで見なければ。2025/08/20

のれん

5
中世といえば鎌倉仏教、中でも禅宗のイメージが強いがそれ以前に神仏習合というある意味でどエライ改革をしている日本では神話に次々と続きが出来るのが面白い。 解釈という名の魔改造して、そこから忠実な繋ぎ合わせまでカオスの一途だ。日本人の権威とやらの便利さが分かる歴史。 漢文の日本書紀と日本語の古事記を長年別物と扱った点からも私たちの知る以上に漢字の教養に温度差を感じるというもの。このような視点の中世史はあまり見ない。また新たな興味が湧き出来る軽い読み物。2019/05/31

うえ

4
「地球球体説は、はやくも十七世紀の儒学者・林羅山などが紹介し、十八世紀には、いわゆる地動説も司馬江漢など蘭学者を通して知られるようになる。コペルニクス説も紹介すみなのだ。さらに長崎のオランダ通詞の志筑忠雄という、日本の知的伝統では稀有な「自然哲学者」が登場し、『暦象新書』という天文学書を発表する。こうした時代、宣長の著書にも「地球」という言葉が出てくる。…興味深いのは、宣長がからごころ=中国系の陰陽説や天文説を徹底的に批判するうえで、西洋からの天文学的知識を応用し、さらにそれを高く評価しているところだ。」2024/06/10

Jimmy

4
兄貴から借りた本ですがこれが当たり!古事記は冷遇されていた、とか、中世の日本紀ブーム、維新後の神道の脱宗教など、目から鱗の話ばかり。佐藤弘夫「偽書の精神史」以来のショックですねぇ。歴史は面白いなぁ。2019/07/30

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