出版社内容情報
アメリカ軍に従軍した日本人カメラマンのノンフィクション写真絵本。イラクの人々がむきあっている戦争の現実を子どもに伝えます。
内容説明
戦場では人の死がとてもすぐそばにある。日本では、とても考えられない光景だけれど。―アメリカ軍に従軍した日本人カメラマンの記録。
著者等紹介
高橋邦典[タカハシクニノリ]
1966年宮城県生まれ。フォトグラファー。1989年渡米。1996年度ボストン報道写真家協会フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー受賞。1999年度、2000年度ニュース部門第1位受賞。2003年AP通信メンバー、フォト・オブ・ザ・イヤー受賞。著書は本書がはじめて。ボストン在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
150
この世界に生きている人々は、みんな地球人です。他人のことをいじめたり罵ったり仲間はずれにしたり、そんなことをする人は、この本を読んでほしい。その感情の行き着く先に何があるのか、わかるはずだから。…目を覆いたくなる、ため息、嗚咽、悲しみ、戦争の現実。辛くて何度も本を閉じました。鼓動が早くなり息苦しくなります。現場で起こっていることを、これ以上は書けません。…報道写真家として伝えること。彼らの生活と私たちの生活。いたたまれません。なぜ争うの。誰のために何のために戦うの。石油のためかプライドか、やめてください。2021/05/02
やま
97
2003年3月19日に、米英軍による空爆により開始されたイラク侵攻を、米軍に従軍して撮影した米国の新聞社に勤務する高橋さんの写真集です。地上からの侵攻は、3月20日にクウェート領内から地上部隊がイラク領内へ侵攻を開始します。この中には、高橋さんも入ってアメリカ軍の姿を撮影します。この写真を見終わった時に感じたことは、テレビで報道される映像にくらべて、えらく綺麗な戦争の写真だなと思いました。この写真集に無いものは、米軍がイラク人を撃つ、殺す写真が1枚もありません。その逆もありません。字の大きさは…中。2021/05/13
ゆみきーにゃ
76
やはり簡単には戦争とは、なんて言えない。人間の命に軽いも重いもない。みな尊い存在。殺されていい命なんてあってはならない。2021/01/07
ゆみきーにゃ
70
《図書館》ただただ衝撃を受けた。アメリカ兵の本音に戦争とは何かをすごく考えさせられる。戦争で得られるものなんてあるのだろうか。子どもの未来を奪う権利は誰にもないはずなのに!2019/10/07
gtn
29
「早く、家に帰りたい」という若い米兵。彼らは、イラクに"出張"でやって来た。彼らは、任務の理由もアメリカの大義も知ろうとしない。知れば、それが仕事ではなく、人殺しだということを自覚してしまうからだろう。2020/10/16