出版社内容情報
アラスカの自然と、そこに生きるものをこよなく愛した写真家、星野道夫。ベールに包まれていた彼の人生がここに明らかになる。
内容説明
アラスカの自然を撮りつづけ、大地の懐で眠った写真家の心の旅を追うノンフィクション。
目次
1 白夜の村
2 ヒグマは北の山を歩く
3 きざし
4 旅行計画書
5 呼び声
6 アラスカの原野
7 半月の夜に
8 夢のかたち
9 風のような物語
夫、星野道夫の思い出(星野直子)
著者等紹介
国松俊英[クニマツトシヒデ]
1940年、滋賀県に生まれる。同志社大学商学部卒業。日本児童文学者協会、日本野鳥の会、宮沢賢治学会会員。童話や児童小説を書く一方、野鳥と自然、人物を題材にしたノンフィクションを書いている。鳥と人間の関わりに深い関心を持ち、鳥の文化史についての研究や調査を熱心に行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
75
『旅をする木』を読んでいたので星野道夫氏について知りたくなって読んだ。内容はサラッとサクっと書かれていた。不慮の事故で早逝された氏、現在どんどん進む温暖化を目の当たりにしたらどんな気持ちになるだろう。行き場を失ったホッキョクグマや氷の溶け出した北極海、きっと自然に敬意をはらいながら写真に収めたと思う。発表された写真集、読んだことがないものも多い。じっくりと読んでゆきたい。図書館にて2018/08/20
てんちゃん
30
星野道夫さんの生い立ちや魅力が描かれた導入書のような一冊。小学生から中学生向けの推薦図書的な構成で分かりやすい。星野さんが木村伊兵衛写真賞を獲ったときの篠山紀信さんの講評が深い。『星野道夫さんについていえば、雪の上を戯れるグリスリー親子へのあの無防備な視線だ。たかだか数百ミリのレンズで近づいて撮った親子熊の写真は優しくて美しい。でも、それはなんと無謀な行為なのか。自分の気持ちが透明なら必ず通ずるだろう、という無垢ともいえる覚悟は、でも尊い。』2020/04/21
のり
17
写真集をみて、どんな人なのか知りたくて読んだ。写真家になるまでの話で、43歳という短い人生だったが、自分の信じた道を見つけたら努力を惜しまない、温かい人柄だけど情熱的で、あまりにも濃い人生だったのだと思う。もっとたくさんの写真を見てみたかった。2016/07/27
yuki
13
ハマりすぎている星野道夫。今回は、國松俊英さんによる星野道夫さんの半生を辿った一冊を完読。ただただアラスカが好きだ、自然が好きだ、動物が好きだという少年のような純粋な気持ちを真っ直ぐに持ち続けた星野さんの生涯が小説のように面白く、終始感動しながら読めた。2020/05/02
R子
13
星野道夫さんの入門篇として薦めていただいた1冊。大変面白かった。自分の興味に向かって積極的に挑戦し、努力し学び続ける姿勢が凄い。自然や野性動物を写真に撮るということは、文化的な場所から離れて、ときに自分の命を危険に晒しながらの大変な作業だと分かった。ほんと凄いな。写真集もみる!!2016/11/29