出版社内容情報
父の失踪で、クラスの“いじめ”の渦中におかれたヨシオが、タウタウさんとの心の交流を通して、自立成長していく様を描く長編絵本。
内容説明
いじめで学校にも、家庭にも居場所をなくした14歳の少年がタウタウさんという人と出会うことで、自分を発見していく様子を描いた、著者渾身の一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
9
【再読】大人のための絵本2023/11/23
おはなし会 芽ぶっく
8
父の失踪をきっかけに、クラスメートからいじめをうけるヨシオ。徐々に学校に行けなくなり休学することに。そんな中黙々と猫の死がいを片付けるタウタウさんと出会い、ヨシオの心にいつもとは違う何かが生まれます…。絵本と言う形ですが299ページ、読み応えあります。【第4回日本絵本賞 特別賞】 2時間30分2023/08/03
けいこ
2
梅田俊作・佳子さん夫妻作。絵本だけど、299ページ。ラストのタウタウさんの表情が可愛くて、希望を感じられる。「子どもたちの輝きが、ぼくに力をくれる。そんな至福の時間を、1秒だって、長くもちたいだけ」byゴンボ先生。「おいしいもん、たっぷり食べて、ぐっすり眠ったら、おちついたんやろ。親身になって 話聞いてくれる人が 欲しかったんやなぁ」byばあちゃん。主人公のヨシオにとっては理不尽なことが起こる。町中で見かけるタウタウさんにも辛い過去があり、自分を見失いそうだったヨシオは前を向き動き始める。2023/02/19
timeturner
2
厚さといい内容といい絵本の棚ではなくYAに置くべきだと思った。父の失踪、イジメ、無理解な教師、暴力、初恋などなど、ものすごくたくさんの要素をうまく入れ込んで、読者が自然に主人公と一緒に考えるようになっている。タウタウさんと主人公を安易にくっつけて簡単に解決しないところもいいと思った。それにしても、人間というものは本当にめんどくさい生き物だよねえ。でも、だからこそ感動することもできる。2014/12/29
ゆまたろ
1
少年が大人の階段をひとつ登るお話。人はやはりたくさんの人の中で成長していくものなのですね。合わない人、嫌な人がいても、必ず見守ってくれる人、支えてくれる人もいる。木の板に描いたイラストがまた素敵でした。2014/07/04