内容説明
コールリッジ夫人セアラは、詩人自身の誹謗やドロシー・ワーズワスが残した文書などにより、長い間「悪妻」の汚名を着せられている。レフェビュア氏は夫人の未発表の書簡や現存する豊富な資料を緻密に検討し、諸悪の根源は、セアラの無情、短気、知性などではなく、詩人のアヘンとアルコール浸りにあったとする。これまでに例のない、コールリッジ夫人の真の人物像が再現された、注目の書である。
目次
第1部 血気盛んな青春期―一七七〇年‐一七九八年九月(怒る若者と失望した若い女性;雲間からの流星に魅せられたセアラ;滾りと義務 ほか)
第2部 「対処すべきある物」―一七九八年九月‐一八一二年五月(惨禍;罠に掛けられて;幸福よ、さようなら ほか)
第3部 スナウトランパーター―一八一二年五月‐一八三四年六月(遺棄の事件;完全なコンファビュランパタスにあるスナウトランパーター;「希望も勇気も無い」;絆の家;家庭の至福―再開)
著者等紹介
レフェビュア,モリー[レフェビュア,モリー][Lefebure,Molly]
ロンドン生まれの著述家・小説家・伝記作家。North London Collegiate Schoolで教育を受けた。ロンドン大空襲(1940‐41年)中、警察裁判所の最初の女性記者となり、また、公共の遺体安置所で女性として最初に働き、世界的に著名な法医学者Keith Simpson教授の私的な医務秘書を務めた。6年間Simpson教授の秘書を務めた後、John Gerrish氏と結婚し、2人の息子の母親になった。フリー・ジャーナリストとして、また、ラジオ・テレビのシナリオライターとして、活躍する傍ら、社会心理学の教員免許書を取得し、若い非行者・麻薬常用者のためにGreater London Councilで働いた。湖水地方、湖水詩人、カンブリアに関する著書、童話、伝記等々を多数出版し、著述家として幅の広い活動を行っている
青山富士夫[アオヤマフジオ]
東京都出身。青山学院大学名誉教授。MLA終身会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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