内容説明
「改革派」首長で暮らしは変わるか。政治的リーダーシップ、マスコミの危機、ジェラシーの政治、の3視点から現代日本の政治、社会の困難さ・危うさを考える。
目次
第1部 何が起こったのか(「ブログ市長」誕生;議会との対立と出直し選挙;「ブログ市長」の暴走;高まる批判;二つのリコールと二度目の出直し市長選挙)
第2部 何が問題なのか(地方版劇場型政治;マスコミの危機;ジェラシーの政治;危機の時代の政治指導;あくね問題とは何なのか?)
著者等紹介
平井一臣[ヒライカズオミ]
1958年宮崎県都城市生まれ。1987年九州大学大学院法学研究科政治専攻単位取得退学。鹿児島大学教養部講師、同助教授を経て、鹿児島大学法文学部教授。博士(法学)。専攻は日本政治史、地域政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小梅@灯れ松明の火
2
「独裁者」と自らを譬えた竹原前市長を生んだ鹿児島県阿久根市が抱えていた問題とはいったいなんだったのだろうか?平井一臣教授は「阿久根問題」を「あくね問題」と表記して普遍化することで、けして対岸の火事ではなく全国どこにでも起こり得ることであると警鐘を鳴らす。「ジェラシーの政治」といういかにも石川捷治門下らしいキイワードを用いて「あくね問題」を解き明かそうという平井の試みを高く評価したい。政治学の本ではあるがけして難解 な書物ではなくいたって平易な文章でありいわば「新書感覚」で読める書物と言ってもいいだろう。2011/06/10
がっち
1
竹原氏のあくね問題は私個人はじめて知ったのだが、まさに暴走といっていいものであり、それがいいかは判断しかねるが、それを食い止めるような制度設計はしないと行けない。おそらく現代の首長の暴走と言えば、橋本市長になるのかな。2013/04/25
最終バック九番手
1
共産党系首長ですらやってこなかった議会無視行政の二年半がまとめてある…住民至上主義と言いながら実態は竹原至上主義だったわけでそれを見抜けずにただ乗っかって騒いだだけのアエラ編集部や若林亜紀の底の浅さにあきれた…有権者の半分がジェラシーだけで行動した結果が阿久根市のイメージダウンにつながってしまったのは自業自得なのだろうか…参考文献:あり…初版第1刷発行:2011年5月15日…本体2000円2011/09/04