出版社内容情報
今もなお議論が続いている日本の「植民地」支配の評価。当時最大の植民地帝国であった英国外交官の報告を概観することで、欧米からみた日本の植民地支配観を抽出し、靖国神社参拝や歴史教科書をめぐる摩擦など現代的課題にも応える。
内容説明
本書では、「植民地支配の国際比較」を念頭に置きつつ、「外から見た日本イメージ・認識」という視点で、この問題に取り組んでいる。日本の支配を「外」から評価できる「第三者」として、日本の近代化にとっての「モデル国」の1つであり、当時最大の植民地帝国であったイギリスの外交官(主に現地駐在の領事)に焦点を当て、彼らが抱いた日本の植民地支配へのイメージ・認識を整理することで、日本の植民地支配の持つ特徴を指摘・考察した。
目次
第1章 イギリスと日本植民地との関係(在留イギリス人;駐在イギリス領事)
第2章 朝鮮支配に関する報告(前史;斎藤総督(「文化政治」)期の報告―1919~1931年 ほか)
第3章 台湾支配に関する報告(前史;文官総督・「内地延長主義」期の報告―1919~1936年 ほか)
第4章 満州支配に関する報告(「特殊権益」問題―1931年以前;「柳条湖」から「盧溝橋」へ―1931~1937年 ほか)
著者等紹介
梶居佳広[カジイヨシヒロ]
1971年京都市生まれ。1994年立命館大学文学部卒業。1996年立命館大学法学部卒業。2005年立命館大学大学院法学研究科博士後期課程修了。立命館大学非常勤講師、博士(法学)。専攻は日本政治史(特に東アジア関係、憲法問題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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