内容説明
平和なくして人権はない、人権なくして平和はない―これが本書の確信だ。本書は憲法の教科書として使用できるように編集されているが、この確信は本書の随所で触れられている。改訂版でのおもな改訂点としては、第3章において有事法制を取り上げたこと、第8章においてメディア規制法を取り上げたことなどがある。「平和と人権」は表裏一体のものであり、その危機もまた表裏一体に訪れるという本書のコンセプトを浮き彫りにするためである。ここには、危機管理の名のもとに米国式の武力主義に一八〇度方向転換しようとしている日本の姿、国民保護の名のもとに国民総監視社会を築こうとしている日本の姿が見出されるであろう。
目次
平和と人権のあゆみ―思想史のなかの平和論・人権論
こうして日本国憲法はできた―日本憲法史
平和をどう築くか―平和主義
差別はなくせるか―法の下の平等
捜査や裁判の適正とは―身体的自由とデュウ・プロセス
国家は人を殺せるか―死刑制度と人権
“こころ”の自由―内心の自由
言いたいことをどうやって言おうか?―表現の自由
財産の自由―経済的自由
人間らしく生きるために―社会権
いま、人権は―新しい人権
著者等紹介
田代菊雄[タシロキクオ]
1940年生まれ。ノートルダム清心女子大学・社会福祉法
松山忠造[マツヤマチュウゾウ]
1941年生まれ。山陽学園短期大学・民法
葛生栄二郎[クズウエイジロウ]
1958年生まれ。ノートルダム清心女子大学・法哲学
真鶴俊喜[マナズルトシキ]
1962年生まれ。藤女子大学・憲法
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