内容説明
本書において、国際マクロ経済学ないしは開放マクロ経済学の分野でこれまで彫琢されてきた豊饒な分析ツールを援用して、マネーのグローバリゼーションの進展に伴い次第に明らかとなった枢要な今日的問題の1つである「安定的なミクロ・マクロの経済活動を保証する国際通貨金融アーキテクチャーとはいったいいかなるものか」というきわめてチャレンジングな主題に対して、理論と政策の両面から広範囲な検討を加えた。すなわち、変動為替相場制の諸特性を再吟味するとともに、さらに1990年代に顕現した一連の国際通貨危機の発生メカニズムを理論的・実証的に精査するという作業プロセスを通じて、それら主題に対する1つの試論的解答を模索した。
目次
本書の課題と構成
国際通貨制度の変容と評価
変動相場制の理論的分析
変動相場制理論のミクロ的基礎
確率過程下での変動相場制理論
変動相場制と政策協調
東アジアの通貨動揺(タイ・バーツの事例;インドネシア・ルピアの事例;マクロ経済モデルによる検証)
国際通貨金融危機発生の一類型
著者等紹介
岡田義昭[オカダヨシアキ]
岐阜経済大学経済学部・経営大学院教授。1947年千葉県生れ。1969年早稲田大学商学部卒業。71年同大学院商学修士課程修了。75年同大学院経済学博士課程単位取得。同年東京銀行入行。その後英国ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学院留学、東京銀行調査部部長代理、米国ユニオン・バンク(東京銀行米国子会社)シニア・バイス・プレジデント(経済調査部門統括)、米国アジア太平洋研究センター特別研究フェロー等を経て、97年より現職。専攻は国際金融論、国際マクロ経済学、国際経済論、応用計量経済学
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