内容説明
織工として定収入を得る人から、彼女たちの家事を代行して稼ぐ人まで、戦間期にイギリスの女性の働き方や暮らしは一気に多様化する。理論と実証研究の統合を目指した意欲的なオーラル・ヒストリー。一九二〇年代以降にイングランド北西部、ランカシャーで就労していた女性の経験について、一九九〇年代初頭に実施した調査をまとめたもの。
目次
第1章 「働く」ことについて考える―労働をめぐる全社会的組織化
第2章 調査過程と資料―データのパッチワーク
第3章 家庭と労働―ジェンダー化された経済
第4章 娘たちの労働と家族―私たちが若かった頃
第5章 女性と時間―労働に埋め込まれた経験とアイデンティティ
第6章 女性と空間―手が届きそうで届かない場所へ
第7章 最終章にふさわしく―理論と実証
著者等紹介
グラックスマン,ミリアム[グラックスマン,ミリアム] [Glucksmann,Miriam]
英国エセックス大学社会学部教授。ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス(LSE)にて社会学博士号を取得。英国の社会学、ジェンダー研究、女性労働研究を代表する研究者のひとり。博士論文にもとづく社会学の理論書を刊行後、自動車部品の組立ラインでの参与観察による労働分析を経て、理論・方法論と調査研究とをバランスよく追求しつづけた
木本喜美子[キモトキミコ]
一橋大学大学院社会学研究科教授。社会学博士。専門は家族と労働の社会学、女性労働研究、ジェンダー研究。近年、日本の高度成長期に織物業に継続的に従事してきた女性の生活史の調査研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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田中峰和