サピエンティア<br> 平和なき「平和主義」―戦後日本の思想と運動

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サピエンティア
平和なき「平和主義」―戦後日本の思想と運動

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588603457
  • NDC分類 309.021
  • Cコード C1320

出版社内容情報

戦後日本はほんとうに平和だったのか。朝鮮戦争やベトナム戦争、日米安保や原発などを例に、アジアと向き合ってこなかった面を考察。「唯一の被爆国」として日本は戦後70年ものあいだ平和を守ってきたとされるが、ほんとうにそうなのだろうか。朝鮮戦争、ベトナム反戦運動、日米安保や原発の問題などを取り上げ、アジア諸国や国内における他者と関わるうえで丸山眞男をはじめ日本人が何と向き合ってこなかったのか、韓国人研究者が考察する。【日本現代史・日本思想】

はしがき



第一章 歴史と安保は分離可能なのか

    韓日関係の非対称性



第二章 捨象の思想化という方法

    丸山眞男と朝鮮



第三章 善隣学生会館と日中関係

    国民国家の論理と陣営の論理



第四章 国境内で「脱/国境」を想像する方法

    日本のベトナム反戦運動と脱営兵士



第五章 団塊の世代の「反乱」とメディアとしての漫画

    『あしたのジョー』を中心に



第六章 広島の「平和」を再考する

    主体の復元と「唯一の被爆国」の論理



第七章 二つのアトミック・サンシャイン

    被爆国日本はいかにして原発大国となったか



訳者あとがき

権 赫泰[クォン ヒョクテ]
1959年韓国大田市生まれ。高麗大学史学科卒業,一橋大学大学院経済学研究科で博士後期課程修了,博士(経済学)。山口大学経済学部助教授を経て,現在韓国・聖公会大学日本学科教授。専攻は日韓関係史および日本現代史。
主な業績は,『日本の不安を読む』教養人,2010年,『日本・戦後の崩壊──サブカルチャー・消費社会・世代』J&C,2013年。共編著に『アジアの市民社会──概念と歴史』アルケ,2005年,『戦後の誕生──日本,朝鮮という境界』グリーンビー,2013年(いずれもハングル)。日本語論文に,「集団の記憶,個人の記憶──韓国とヒロシマがお互いに問いかけるもの」『現代思想』31(10),2003年,「日韓関係と「連帯」の問題」『現代思想』33(6),2005年,「「平和憲法体制」とアジア──韓国との関連で」『季論21』1号,2008年,「「唯一の被爆国」という言葉と日本の「戦後」」『歴史学研究』917号,2014年ほか多数。

鄭 栄桓[チョン ヨンファン]
1980年千葉生まれ。明治学院大学法学部卒,一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了,博士(社会学)。立命館大学コリア研究センター専任研究員を経て,現在明治学院大学教養教育センター准教授。専攻は朝鮮近現代史・在日朝鮮人史。
著書に,『忘却のための「和解」『帝国の慰安婦』と日本の責任』世織書房,2016年,『朝鮮独立への隘路 在日朝鮮人の解放五年史』法政大学出版局,2013年,共訳書に金東椿『朝鮮戦争の社会史 避難・占領・虐殺』平凡社,2008年,論文に「解放直後の在日朝鮮人運動と「戦争責任」論(1945-1949) 戦犯裁判と「親日派」処罰をめぐって」『日本植民地研究』第28号,2016年ほか多数。

内容説明

なぜ丸山眞男は朝鮮を語らなかったのか。日本人が戦後、向き合うのを避けてきたことはなにか。ベトナム反戦運動、日米安保や全共闘運動、原発などを例に、韓国人の研究者が問いかける。日本独自編集。

目次

第1章 歴史と安保は分離可能なのか―韓日関係の非対称性
第2章 捨象の思想化という方法―丸山眞男と朝鮮
第3章 善隣学生会館と日中関係―国民国家の論理と陣営の論理
第4章 国境内で「脱/国境」を想像する方法―日本のベトナム反戦運動と脱営兵士
第5章 団塊の世代の「反乱」とメディアとしての漫画―『あしたのジョー』を中心に
第6章 広島の「平和」を再考する―主体の復元と「唯一の被爆国」の論理
第7章 二つのアトミック・サンシャイン―被爆国日本はいかにして原発大国となったか

著者等紹介

権赫泰[クォンヒョクテ]
1959年韓国大田市生まれ。高麗大学史学科卒業、一橋大学大学院経済学研究科で博士後期課程修了、博士(経済学)。山口大学経済学部助教授を経て、韓国・聖公会大学日本学科教授。専攻は日韓関係史および日本現代史

鄭栄桓[チョンヨンファン]
1980年千葉生まれ。明治学院大学法学部卒、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。立命館大学コリア研究センター専任研究員を経て、明治学院大学教養教育センター准教授。専攻は朝鮮近現代史・在日朝鮮人史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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昭和っ子

22
ツイッターで見かけたから手に取ったんだけど、すっごく面白い本だった。戦後の日本の「平和国家」としてのこれまでの道程が、韓国の知識人の視点から論じられている。そもそも韓国語で発表されたものの日本語訳。こういった視点からの文章がますます読まれていく事だろう。安倍政権も終わった事だし。2020/09/02

ひかりパパ

15
著者は日本に留学し、日本の大学で教鞭を取った経験を持つ韓国の研究者。1945年を境に日本は、平和憲法を得て、東アジアの緊張から抜け出し、「平和」を謳歌し、一方韓国は植民地支配ののち、朝鮮半島は分断され、軍事独裁政権を経験するなど「不平和」から抜け出せなかった。どうして日韓は非対称的なのかと著者は問う。そして日本の平和主義の矛盾を突く。武装を禁じた平和憲法が高度の軍事力を持つ自衛隊・在日米軍と共存すること、非核三原則が米国の「核の傘」と共存することなど。日本の平和憲法を考えるうえで非常に大切な視点。2018/11/12

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