内容説明
1874年の台湾出兵(牡丹社事件)から1945年の敗戦まで、近代日本における戦争と文学者との関係はどのようなものであったか―。植木枝盛の世界政府論、平和思想家としての徳富蘇峰、国木田独歩・遅塚麗水の従軍記、田岡嶺雲による百年前の虐殺証言、山口孤剣の反戦詩と非戦論、武者小路実篤の逸文「戦争」、黒島伝治の「パルチザン・ウォルコフ」、関東大震災のさなか殉難した平沢計七のメッセージ、反戦アンソロジー『戦争に対する戦争』、井伏鱒二と「昭南タイムス」、中国農民に殉じた詩人・野川隆など、数々の新事実について試掘の鍬を入れる。
目次
プロローグ 近代日本における戦争と文学者
1 「台湾出兵」から日清戦争前まで
2 日清戦争から日露戦争まで
3 日露戦後から「満洲事変」前まで
4 「満洲事変」から日本敗戦まで
エピローグ 戦争とエロス―「靖国」の美学
著者等紹介
西田勝[ニシダマサル]
1928年、静岡県に生まれる。1953年、東京大学文学部卒業、法政大学文学部教授を経て、現在「西田勝・平和研究室」主宰、植民地文化研究会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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