内容説明
第二次大戦期に開花した総合芸術であるアニメーション映画は、枢軸国/連合国を問わず、世界各国で戦時動員の手段となった。日独伊および米英仏ソ中を中心に、1930~40年代に制作されたおびただしい数の宣伝映画作品を歴史の忘却から掘り起こし、草創期アニメ界の群像を活写するとともに、そのイデオロギーと詩学を読み解く稀少な研究。図版多数。
目次
第1章 枢軸国―東京、ローマ、ベルリン(日本のアニメ;イタリアのアニメ;ドイツのアニメ;ドイツ支配下のヨーロッパ)
第2章 フランスは例外か?(三〇年代と奇妙な戦争;映画産業の新体制;アニメーション制作の組織;アニメーションの二つの様式の対立;新しい美学を求めて;アニメーションと反ユダヤ主義;エピローグ―釈明のとき)
第3章 連合国(日本の中国侵略;ソヴィエトのアニメ;アメリカの戦争機械;日常生活に耐えるイギリスのプロパガンダ;カナダ国立映画制作庁)
著者等紹介
ロファ,セバスチャン[ロファ,セバスチャン][Roffat,S´ebastien]
1980年生まれ。歴史家、アニメ研究者。パリ郊外にあるオー=ド=セーヌ県ピュトー市のルクレール元帥中学で教鞭をとりつつ、アニメに関する講演や執筆を精力的に展開している
古永真一[フルナガシンイチ]
1967年生まれ。パリ第七大学留学を経て早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。早稲田大学ほか非常勤講師
中島万紀子[ナカジママキコ]
1973年生まれ。リヨン第2大学DEA課程修了、早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士課程満期退学。早稲田大学非常勤講師、昴教育研究所フランス語講師
原正人[ハラマサト]
1974年生まれ。学習院大学人文科学研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。バンドデシネ研究家、『EUROMANGA』(飛鳥新社)で翻訳および執筆に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
あんすこむたん
midnightbluesky
koji
1998