出版社内容情報
沈没船をひきあげようとして潜水夫が見たものは恐ろしい鉄のばけもの。そして次に少年が浜で見たものは・・・明智探偵の推理は!!
内容説明
そのからだはがんじょうな鉄のうろこにおおわれ、ワニのようなかたいしっぽを持っていた…海底の暗闇に、二つの青い目をひからせる魔物は、まるで黒い人魚のような姿。地上にはいだした怪物は、鉄の小箱をつけねらう。明智探偵の手にわたった鉄の小箱には、金塊をつんだ沈没船の秘密がかくされていた。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
明治27(1894)年10月21日、三重県名張町(現名張市)に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正12(1923)年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和11(1936)年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和40(1965)年没
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感想・レビュー
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みや
35
舞台は海底の沈没船。子供の頃、沈没船がとても好きで、潜水艦に乗った時にも魚ではなく船の残骸ばかり見ていたことを思い出した。当時の私がこれを読んだら、きっと大興奮したことだろう。お宝は20億円分の金塊ということで、明智探偵側も初っ端から国が全面協力し、当時の海洋技術がいろいろ登場する。一方の二十面相側も気合が入っており、潜航艇やら鉄の人魚やら初期投資の金額は相当だったはず。「潜水機に乗りたい」と明智探偵におねだりする小林少年が、とにかく可愛かった。彼の子供らしい一面を見られるのは珍しい。2016/07/20
たかなし
22
少年探偵団。鉄の人魚。まったあいつよくわからんもの作るなぁ…。なんでわざわざ人魚とか蟹とか潜船艇とか作るんかな…まぁ楽しそうでなにより。2018/07/05
mintjam_
4
沈没船のお宝をめぐる海洋アドベンチャーは新鮮だが、展開がパターン化されて先が読めてしまうのが残念。しかも鉄の人魚ありきの手段によって、本来の目的までも泳ぎまくっている。2020/03/07
KIYO
3
少年探偵シリーズ12。今回の舞台は海底です。気持ち悪い鉄の人魚や巨大カニが出てきます。そして規模も大きくなっています。楽しくサラサラ読めました。2016/01/21
だいちゃん
2
船の中に埋まっていたお札が、百年くらい埋まっていたのに何でサビたり、ヘニャヘニャになったりしなかったのかが不思議。2018/07/08