帝国・“陰謀”・ナショナリズム―「国民」統合過程のロシア社会とバルト・ドイツ人

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帝国・“陰謀”・ナショナリズム―「国民」統合過程のロシア社会とバルト・ドイツ人

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  • サイズ A5判/ページ数 233p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588376030
  • NDC分類 238.05
  • Cコード C1022

内容説明

舞台は19世紀後半のロシア。ドイツ系住民の陰謀を唱える書物をきっかけに「出版戦争」と呼ばれる大論争が巻き起こる。包摂を原則とする帝国の論理と国家内国家を拒絶するナショナリズムの激突を追跡し、言論が社会に及ぼす力を描き出す、新しいロシア史の挑戦!

目次

第1章 ロシア帝国とバルト・ドイツ人(一八世紀初頭‐一九世紀初頭)
第2章 サマーリンによる問題提起とその衝撃
第3章 一八六〇年代後半におけるオストゼイ問題の浮上
第4章 “陰謀”としてのオストゼイ問題―カトコーフとサマーリンによる概念化
第5章 「隠蔽」されるオストゼイ問題
結論―「オストゼイ問題」とは何であったか

著者等紹介

山本健三[ヤマモトケンソウ]
1971年生。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。島根県立大学北東アジア地域研究センター研究員兼嘱託助手、島根県立大学総合政策学部非常勤講師。政治思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

ナショナリズムと帝国の論理が激突した十九世紀ロシアの「出版戦争」を通して、言論が社会に及ぼす力を描く、新しいロシア史の挑戦!時は十九世紀。一冊の書物をきっかけに帝国ロシアで「出版戦争」と呼ばれる大論争が勃発した。その書物は、帝国内のバルト地方で数世紀にわたって特権的地位を享受してきたドイツ系住民を、帝国への陰謀を企てる「裏切り者」と糾弾する。そこには、包摂を原則とする帝国の論理に抗い、国家内国家を拒絶するロシア・ナショナリズムが胚胎していた。言論が社会に及ぼす力を描き出す、新しいロシア史の挑戦!

  凡 例 

  はじめに 



第?章 ロシア帝国とバルト・ドイツ人(一八世紀初頭―一九世紀初頭)

 はじめに

 第一節 特権階層としてのバルト・ドイツ人

 第二節 エカチェリーナ二世による改革の試み

 第三節 一九世紀初頭の情勢(農奴解放とその影響)

 小 括 



第?章 サマーリンによる問題提起とその衝撃

 はじめに

 第一節 サマーリンの生涯と思想におけるオストゼイ問題の位置づけ

 第二節 『リガからの手紙』前史

 第三節 暴かれたバルト海沿岸地方の「実態」

 第四節 サマーリンとニコライ一世の対話――「帝国」対「ナショナリズム」

 小 括 



第?章 一八六〇年代後半におけるオストゼイ問題の浮上

 はじめに

 第一節 一八六〇年代前半までのバルト・ドイツ人に対する眼差し

 第二節 大改革と第二次ポーランド反乱

 第三節 ドイツ統一問題とパン・スラヴ主義イデオロギー

 第四節 バルト海沿岸地方をめぐる「出版戦争」

 小 括



第?章 〈陰謀〉としてのオストゼイ問題――カトコーフとサマーリンによる概念化

 はじめに

 第一節 カトコーフの「ポーランド人の陰謀」論

 第二節 陰謀論の論理と構成

 第三節 サマーリンが描いた〈陰謀〉としてのオストゼイ問題

 第四節 バルト・ドイツ人の困惑

 小 括



第?章 「隠蔽」されるオストゼイ問題

 はじめに

 第一節 『ロシアの辺境』以降の出版戦争

 第二節 『ロシアの辺境』発禁の論理

 第三節 カール・シレンの『サマーリン氏へのリフラントの返答』

 第四節 ロシア政府から見たオストゼイ問題

 小 括



結 論――「オストゼイ問題」とは何であったか



  あとがき

  参考文献

山本 健三[ヤマモト ケンソウ]
1971年生。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。島根県立大学北東アジア地域研究センター研究員兼嘱託助手、島根県立大学総合政策学部非常勤講師。政治思想史専攻。論文に「広域共生をめざす政治的ナショナリズム――1860年代後半のバルト・ドイツ人問題に関するカトコーフの言論活動」(『ロシア思想史研究』第5号、2014年)、「M・A・バクーニンにおけるアジア問題――G・マッツィーニ批判と「黄禍」」(『スラヴ研究』第60号、2013年)ほか、がある。