出版社内容情報
自らの軍事・政治思想を公刊して世界観を深める一方、戦後は新憲法の「戦争放棄」に理想の実現を託すに至る激動期の内外の葛藤を描く
内容説明
昭和史のカギを握るかずかずの事件の渦中で描かれた壮大な夢と、戦争へとひた走る時代の行方をたどる。軍人、思想家、政治家、宗教家という多面的な顔をもつ人間・石原の60年の生涯を余すところなく伝える本格評伝。
目次
雌伏の時(一九三七~一九四一)(関東軍参謀副長;舞鶴要塞司令官;第十六師団長)
東亜連盟運動の中で(一九四一~一九四五)(立命館大学講師;番田・時雨荘時代;高山樗牛旧居)
戦後の活動(一九四五~一九四九)(運動の高揚と挫折;西山入植;死)
著者等紹介
阿部博行[アベヒロユキ]
1948年、山形県鶴岡市に生まれる。早稲田大学教育学部卒業。山形県立庄内農業高等学校教諭。『小倉金之助』で第8回「真壁仁・野の文化賞」を受賞
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感想・レビュー
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Ikkoku-Kan Is Forever..!!
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あとがきに「石原をあつかった類書は、今明らかになっている石原にかかわる歴史的事実を使って、石原を論じる方に力点が置かれるものが多い。それで、石原を十五年戦争の引き金を引いた張本人という評価で思考停止せず、また、その言動をもちあげ崇拝するのでもなく、論じるよりも石原の事実・発掘した資料などを年代順に厳密に並べ、より客観的に生涯をたどる作業が必要だと考えた」とあるが、結果的に、単に石原関係の文献の引用を並べただけになってしまっていて、文献の整理という点では大変な労力だが、結局、何もわかんないみたいな。2011/09/18