内容説明
戦前・戦中・戦後を、日米のはざまで波瀾万丈に生きた画家、やしまたろう生誕100年記念復刊。こねことともに成長する少女の姿をのびやかに描く、生命の喜びにみちた絵本。3歳から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
100
【にゃんこまつり2024 少しフライング】『からすたろう』の八島太郎さんの作品。『あまがさ』の主人公のモモちゃんが子猫を拾って育てくることになりました。みすぼらしかった子猫が世界一きれいな猫になって、いつの間にかママになって…。モモちゃんは 生まれた赤ちゃん猫を人にあげるのが淋しくて、手書きの血統書を作りました。手形つきの立派なもので、モモちゃんの愛情が感じられます。猫と一緒にモモちゃんも成長していく様子が魅力的に描かれています。躍動感のある力強いイラストは、生命の喜びに満ちていて、惹きつけられます。2024/02/12
yomineko@ヴィタリにゃん
65
読み友様からのご紹介本です📙著者の八島さんはプロレタリア美術運動に参加、1933年何と小林多喜二氏のデスマスクを写生。モモちゃん、獣医さんになりたかったんですね😊子猫ちゃんが生まれて、ママ猫は本当に幸せ😻😸😻😸そんな幸せが世界中に溢れている。2024/02/03
ぶんこ
41
日本から反戦運動で投獄された著者ご夫婦が渡米した1940年代のロサンゼルスでのお話。猫の避妊は浸透していなかった頃と思われます。娘さんのモモが拾った子猫が母となり、5匹の赤ちゃん猫を育て、もらわれていくまで。いなくなった赤ちゃん猫の血統書作って自分を慰めるモモちゃんがいじらしい。絵は好みではありませんでしたが、渡米後、日本と戦争となった中で、モモちゃんとご両親、猫ちゃんは平和な家庭を維持できたのかなと考えてしまいました。2023/09/20
たまきら
31
猫の絵がかわいすぎ!娘さんがてばなしません。けれども何度も子猫が生まれる部分では「避妊したほうがいいじゃないかな」とポツリ。去年恵まれない猫たちをあまりに見たせいで、ちょっと無邪気な心を失ってしまったなあ…。ほろりと来ました。2020/04/11
ちえ
28
ヤシマ夫妻共著。カバーには娘のヤシマモモさんの言葉がある。そうか、モモさんは小さい頃動物のお医者さんになりたかったのね。「パパのおゆるしがないとかは、ないてしまおうとおもっていました」というところにキュッとした。猫の成長やモモの気持ち、子猫たちの性格の違い。勿論ヤシマタロウの絵。良いなぁ(=^・^=)2024/01/29