出版社内容情報
前近代社会では、鷹は権力の象徴であった。本書は、古代から現代にいたる鷹狩の歴史、とりわけその制度や技術がもっとも進んだ日本近世において、全国規模で展開された鷹の贈答儀礼、鷹狩によって捕らえた獲物(御鷹之鳥)の贈答や饗応の社会的な広がり、鷹の飼養や訓練の方法、鷹場の維持管理のシステム、加えて鷹と鷹狩にかかわる文化としての絵画・文学の展開までを、権力者と民衆双方の視点から描く。
内容説明
古代に始まり、近世に確立した“鷹狩”という国家・社会システムの構造と、鷹を巡る文化の諸相を多面的な視点から明らかにする。
目次
序章 鷹と人とのかかわり
第1章 古代・中世日本の鷹狩
第2章 近世日本の鷹狩と幕府放鷹制度
第3章 鷹・鷹狩をめぐる儀礼制度
第4章 鷹場町村の支配と諸役負担
第5章 鷹・鷹狩をめぐる文化
第6章 近代・現代日本の鷹狩
終章 鷹に求めた人の規範
著者等紹介
根崎光男[ネサキミツオ]
1954年茨城県に生まれる。1977年法政大学文学部史学科卒業、1983年同大学大学院人文科学研究科博士後期課程満期退学。1984年練馬区教育委員会(美術館)学芸員、主任学芸員、1997年法政大学第二教養部助教授、1999年人間環境学部助教授、2001年人間環境学部・大学院環境マネジメント研究科(公共政策研究科)教授。2006年「江戸幕府放鷹制度に関する研究」で博士(歴史学)。現在、法政大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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