出版社内容情報
近代的人間理性を批判するにあたって、カント哲学を「自然支配の理論」とみなして標的にしたベーメ兄弟の議論は正当なものであったのか? 啓蒙のプロジェクトの再検討を促した問題作『理性の他者』に反論すべく、『判断力批判』の議論を「自然の解釈学」として捉え直し、未規定の自然を象徴的に理解する能力としての反省的判断力の解明を通して、カント自然美学を体系的に把握する気鋭の研究。
内容説明
自然の反省から「よき生」の構想へ―。カント哲学を「自然支配の理論」とみなして批判した、ベーメ兄弟の議論は正当なものであったのか?啓蒙のプロジェクトの再検討を促した問題作『理性の他者』に反論すべく、『判断力批判』の議論を「自然の解釈学」として捉え直し、カントの自然美学および自然目的論を体系的に把握する気鋭の研究。
目次
序論
第1章 『理性の他者』と「自然の解釈学」
第2章 趣味判断と自然美の象徴的理解
第3章 崇高の判断と自然の他者性
第4章 目的論的判断と自然の自立性
第5章 啓蒙のプロジェクトと「自然の解釈学」
結論
著者等紹介
相原博[アイハラヒロシ]
1975年東京都生まれ。1998年、法政大学文学部哲学科卒業。2013年、法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士後期課程修了。法政大学・法政大学大学院兼任講師、国士舘大学非常勤講師。博士(哲学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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