出版社内容情報
250年前にヨーロッパ諸国の植民地主義や奴隷貿易の歴史的展開を批判的に省察していた大著『両インド史』。ディドロも数多くの部分を補足執筆した本書第4巻目は、植民地と貿易利権をめぐる「文明」諸国間の競合や戦争を背景に、アフリカから西インド諸島への黒人奴隷貿易、宗主国と植民地との支配関係、中米カリブ海地域をはじめとする開発・商取引状況など広大な事象に論及する諸篇を収録。
【目次】
第一〇篇 アメリカ大列島におけるヨーロッパ諸国の植民
第一章 新世界における全ヨーロッパ国民の振る舞いに関する考察
第二章 アメリカ大列島が隣接した大陸から切り離されたというのは本当か?
第三章 島々の土壌の本性とはなにか? 侵略以前、そこにはどのような植生が見られていたか?
第四章 島々の風土は快適か?健康によいか?
第五章 島々で普通に起こる現象
第六章 風上諸島の昔からの住民であるカリブ族の習慣
第七章 イギリス人とフランス人は風上諸島で、カリブ族の廃墟のうえに植民地を築く
第八章 フランス人はサント=ドミンゴ島の一部を奪う。この冒険者たちの性格
第九章 イギリス人はジャマイカ島を征服する
第一〇章 フリビュスティエがアメリカの海を荒らし回る。これらの私掠船の由来、習俗、遠征、没落
第一一章 スペイン継承戦争中にイギリス人とオランダ人によるアメリカの征服を妨げたいくつかの理由
第一二章 ユトレヒト和平後、アメリカ諸島には大いなる活気が認められる
第一三章 アメリカ諸島は一七三九年の戦争を引き起こした。その出来事とその結末はなんだったのか
第一四章 一七五五年の戦争はまさにアメリカから生じた
第一五章 開戦当初イギリスは不利だった
第一六章 イギリス人は嗜眠状態から脱し、フランス人とスペイン人の島々を奪取した。彼らの成功の作者はだれだったか?
第一七章 和平は島々が持つ利点をイギリスに得させた
第一八章 英国の内閣は事態に見合った視野の広さを持たなかった
第一一篇 ヨーロッパ人はアンティル諸島のために耕作者をアフリカに買いに行く。この取引のやり方。奴隷の労働に由来する生産物
第一章 アメリカ諸島に植民したヨーロッパ人は耕作者をアフリカに求めに行く
第二章 アフリカの東海岸に関する基礎知識
第三章 アフリカの北部海岸、とくにエジプトについての概要
第四章 リビアに起こった諸革命
第五章 トリポリの現状
第六章 チュニスの現状
第七章 アルジェの現状
第八章 モロッコの現状
第九章 アフリカ北部海岸の海賊の起源。それを鎮圧する方法
第一〇章 ギニアの名で知られるアフリカ西部海岸の住民の肌の色。なにがこの現象の原因となり得るか?
第一一章 ギニアの土壌の種類はなにか。ギニアの海岸はどのようか
第一二章 ギニアに確立されたさまざまな統