内容説明
健康を哲学する!解釈学的健康論。健康を数値化しようとする現代医学を批判し、近代科学主義・近代西洋思想がはらむ危険性に警鐘を鳴らす。著者最晩年の到達点を示す論文と講演を収録。
目次
第一部(理論、技術、実践;医術の弁明―ヒーリングとしての治療法;知性の問題に関する哲学的覚え書き;死の経験)
第二部(身体的経験と客体可能性;自然と技術の間;哲学と臨床医学;健康の神秘について;権威の批判的自由)
第三部(診察と対話;生と精神;不安と心配事;解釈学と精神医学)
著者等紹介
ガダマー,ハンス=ゲオルク[ガダマー,ハンスゲオルク] [Gadamer,Hans‐Georg]
1900年マールブルク生まれの現代ドイツを代表する哲学者。マールブルク大学などで学び、1922年同大学でナートルプに師事し博士学位を、28年ハイデガーのもとで教授資格を取得。68年にハイデルベルク大学を退官するまで、マールブルク、ライプツィヒ、フランクフルト各大学の哲学教授を務め、占領下のライプツィヒ大学では学長の要職にあった。主著の『真理と方法』で顕著に展開されたその〈哲学的解釈学〉によって現代思想界に大きな影響を与えている。2002年3月14日死去
三浦國泰[ミウラクニヤス]
1948年札幌に生まれる。1971年北海道大学文学部独語・独文科卒業。同大学大学院修士課程、博士課程に学ぶ。ドイツ学術交流会(DAAD)給費生としてボン大学哲学部留学。ドイツ語学文学振興会奨励賞(受賞論文「解釈学の根本理念とその構造」)。ボン大学、ウィーン大学にて客員研究員、ミュンヒェン大学にて客員教授、成蹊大学文学部教授を経て、同大学名誉教授。文学博士。専門はドイツ文学・芸術理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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