出版社内容情報
専門家は安全だと言うのに、不安になったり、専門家がリスクを説明しても、それでは市民に納得してもらえないのは、何故か。単純で極端な立場の対立図式ではなく、価値観の多様性を維持しつつ様々な場面で知識を深め判断形成に参加するために、我々は科学技術にどう向き合えばよいのか。科学論の第一人者が、原発、気候変動、ワクチン接種など、特に日常生活に関わる論争での事例とともに、「専門知」の適切な捉え方を提言する。
内容説明
専門家には任せられない!では、どうすればよいのか?単純で極端な立場の対立図式ではなく、価値観の多様性を維持しつつ様々な場面で知識を深め判断形成に参加するために、我々は科学技術にどう向き合えばよいのか。原発、気候変動、ワクチン接種など、日常生活に関わる事例とともに、科学論の第一人者が、「専門知」の適切な捉え方を提言する。
目次
序 専門知の危機の高まり(クライメイトゲート事件(気候研究ユニット・メール流出事件))
第1章 世界が感じていることと学者たち(中間的なまとめ)
第2章 専門家(専門知の諸類型;専門知の表)
第3章 市民の懐疑論(集団的活動としての科学と暗黙知)
第4章 市民の警笛鳴らし(ワクチン反対論者)
結論 我々みんなが専門家なのか?(ユビキタス専門知;スペシャリスト専門知;メタ専門知;デフォルト専門知;まとめ)
著者等紹介
コリンズ,ハリー[コリンズ,ハリー] [Collins,Harry]
1943年生まれ。イギリスの科学社会学者。2012年にイギリス学士院フェローに選出。現在、ウェールズのカーディフ大学特別栄誉教授。かつて、バース大学の教授職を務め、「バース学派」と呼ばれる「科学的知識の社会学」の研究者グループの中心を担った。現在は、専門知論を中心とした科学論の「第三の波」の提唱者として著名で、重力波物理学コミュニティについての研究でも知られる
鈴木俊洋[スズキトシヒロ]
1968年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了。博士(学術)。現在、崇城大学総合教育センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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