出版社内容情報
規範的で抽象的な原則に固執するあまり、その「適用分野」である社会的現実から乖離しかねない従来の「正義論」を批判的に乗り越えるホネットの主著。友情、性愛、家族といったパーソナルな関係、市場経済における消費と労働、さらには民主的公共圏と法治国家、そしてそれらを支える政治文化において、個人的な自由はどのように生み出されるのか。また、その自由の実現をさまたげる社会的病理と社会の誤った展開は何かを論じ、社会分析としての正義論を再創造する。
内容説明
正義論を再創造する。友情、性愛、家族といったパーソナルな関係、市場経済における消費と労働、さらには民主的公共圏と法治国家、そしてそれらを支える政治文化において、個人的な自由はどのように生み出されるのか。名著『承認をめぐる闘争』に続く主著!
目次
序論―社会分析としての正義論
A 歴史的想起―自由の権利(否定的自由とその契約による構築;反省的自由とその正義の構想;社会的自由とその人倫理論)
移行―民主的人倫の理念
B 自由の可能性(法的自由;道徳的自由)
C 自由の現実性(社会的自由)
著者等紹介
ホネット,アクセル[ホネット,アクセル] [Honneth,Axel]
1949年ドイツのエッセンで生まれる。1983年にベルリン自由大学で哲学の博士号を取得。ゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン哲学・歴史学部教授、フランクフルト社会研究所所長、国際ヘーゲル学会会長などを歴任、現在はコロンビア大学人文学部哲学科教授。フランクフルト学派第三世代の代表的存在とされる
水上英徳[ミズカミヒデノリ]
1967年生まれ。松山大学人文学部教授。社会学
大河内泰樹[オオコウチタイジュ]
1973年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。哲学
宮本真也[ミヤモトシンヤ]
1968年生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部教授。社会哲学、社会理論
日暮雅夫[ヒグラシマサオ]
1958年生まれ。立命館大学産業社会学部教授。社会哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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